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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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危なくなる三人

午後四時半、史がカフェ・ルミエールに入ってきた。

そしてカウンターの前の椅子に座った。

洋子は、奈津美、結衣、彩を制して、サッと史の前に立つ。

奈津美、結衣、彩の表情は、そんな洋子に、やはり全員ムッとしている。


洋子は

「いらっしゃいませ」

と言うけれど、少し顔が赤い。


史は

「はい、いろいろとご心配を」

と、キチンと頭を下げる。

すると洋子は、史に小さなメモを渡す。

史も受け取り、少し見て、すぐに手帳にしまっている。


洋子は

「大丈夫?」

と確認する。


史は、ニコッと頷く。

そして一言

「楽しみです」


そんな洋子と史の様子を見ている、奈津美、結衣、彩はますますムッとした顔になっている。

しかし、そんな「ムッとした顔」は続けられなかった。

それというのも、今日はカフェ・ルミエール楽団の練習日。

そして今日から第九の合唱に加わる合唱メンバーたちが大挙して店に入ってきたのである。

とにかく忙しくなって、洋子に文句を言うどころではなくなった。


そして史は

「それでは、よろしくお願いします」

「今から下のホールで練習をするので」

とまた、頭を下げて、カウンター前の椅子を立った。


洋子も、

「うん、楽しみ」

「後で練習を見に行くね」

と、ニコニコ状態である。


結局史と話もできなかった、奈津美、結衣、彩は面白くない。

合唱メンバーが、同じく練習のために地下ホールに向かい、店がすいた後、三人で相談した。


奈津美

「ねえ、私たちも史君を囲んでお話しようよ」

結衣

「うーん・・・一対一がいいけれど、史君も忙しそうだ、仕方ない」

「そうだね、私たちもお店が終わったら、練習を見に行こうよ」

奈津美

「そこで、史君の予定ゲットしよう」

結衣

「史君って、時々オットリだから、店も時間も決めちゃおう」

「でもさ、ところで議題は何?」

彩だけが気づいた。

要するに「史を囲む理由」を決めていなかったのである。

単に「洋子の史独占」が気に入らなかったことが原因だったこともある。


奈津美

「うーん・・・なんでもいいけれど」

結局、史と話をしたいだけで、あまり考えていない。

結衣

「京都の土産話でもいいな」

彩は

「それじゃあ、ちょっと弱い・・・」

と考えて

「史君の得意な源氏の話でいいかな」

と提案する。


奈津美

「素晴らしく無難」

結衣

「異議なし」

「よし!拉致する!」


話は少しずつ危なくなっている。

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