表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
280/760

史の京都散歩(6)

またしても手を握られてしまった史、顔が赤くなる。

それでも必死に

「ねえ、加奈子ちゃん、これからの予定は?」

と聞くと


加奈子

「あらあら、顔が真っ赤やん、可愛いなあ」

とクスッと笑う。

それでも、史の必死顔を見て

「えーっとな、これから、母さんも連れて、史君が今回泊まる孝おじさまのお屋敷に寄って、それから愛華ちゃんのお屋敷に行くよ」

「楽譜は、孝おじさまのお屋敷にある」

「ピアノもあるから、練習はそこで」

と、ようやく具体的な予定を言ってきた。


その後は、少しお茶を飲んで昔話をした後、黒ベンツに乗って全員で、練習場所でもある、孝のお屋敷に。

事前の連絡も、完璧だったようだ。

黒ベンツが、お屋敷につくと、孝とその妻、彰子がお出迎え。


「ああ、史君!わざわざありがとう」

しっかり手を握ってくる。

彰子は

「まあ、史君!懐かしいなあ、大きくなって!」

「可愛いなあ、晃さんの若い頃のそっくりやわ」

「もてるやろ?こんなお人形様みたいな顔をして」

「もう、美智子さんがうらやましいわ」

「ほんま、引き取ってここで暮らして欲しいなあ」

・・・・と大感激の様子・・・話が途切れない。


史は

「はい、本当にいろいろとありがとうございました」

とキチンと頭を下げる。

その意味は、以前の芸能スカウトの一件である。


その話については、加奈子、圭子、愛華も知っているらしい。

加奈子

「とにかく無事でよかったなあ」

圭子

「ほんまや、あの連中って何をするかわからんから」

愛華も、真面目顔で頷いている。


さて、そんな話をしながら、史は孝のお屋敷に入った。

孝のお屋敷であるから、大旦那のお屋敷でもあるし、晃や圭子にとっては実家になる。


史は

「わぁ、懐かしいなあ」

「今晩、お世話になります」

と、ここでも頭を下げる。


孝は

「ああ、ゆっくり休んで欲しい」

「その前が、パーティーの演奏だしね」

「実家と思っていいよ」

と言って彰子に目配せ。


彰子もすぐに

「はい、二階の晃さんが使っていたお部屋を用意したよ」

「史君が泊まってくれるって言うから、ベッドも新調」

と言ってきた。


史は

「え・・・そんな・・・」

と言いながらも

「はい、ありがとうございます」

と頭を下げる。


加奈子は

「ねえ、彰子おばさん、荷物とかあるから」

と話を振ると


彰子

「そうやねえ、じゃあ、先に」

と、史を促している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ