表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
268/760

VS芸能スカウト(11)

さて、J芸能プロダクションのスカウト杉本は、今日も学園の周りや史の家の周囲を車でうろついた後、史の家の近くに車を停め、歩き回っている。


しかし、いつもの雰囲気と微妙に異なる。


その違いと言うのは、まず人が歩いていない。


暇つぶしに聞き込みをしようと、チャイムを押しても、どこの家からも返事がない。


仕方ないので、車に戻ってまた校門前で警備員を「茶化そう」と思った。




しかし、その車に戻ったところで、まず驚いた。


杉本


「げ・・・駐車違反・・・」


しっかりステッカーが貼ってある。


杉本は怒った。


「誰だ!通報しやがったな?」


「どこのどいつだ!」


怒りのあまり、停車した車の周りの塀とか玄関を蹴飛ばして歩く。


玄関のガラス戸が割れた家もあった。




「へ!どうせ留守だ!ふざけんじゃねえ!」


怒りは、それだけでは収まらなかった。


車の中の、食べたゴミ、空き缶、空きペットボトル、タバコの吸い殻まで周囲全体にぶちまけた。


「はあ!車の中がきれいになったぜ!」


杉本としては、そこまでしないと気が済まなかった。




杉本


「さて、またあの警備員の仏頂面でもからかうかな」


そう思って、また車に乗り込むのだが・・・・


そこで異変が発生した。




杉本の後方から、「ピィーーーー!」警笛が鳴らされた。


杉本が


「へ?」


と思わず振り向くと、目に入ったのは、まず警察官二名、そして数多くの「おそらく地域の住民」、なかにはビデオカメラで撮影しているものもいる。




警察官二人が歩み寄ってきた。


そして、まず若手の警察官


「J芸能プロダクションのスカウトの杉本だな」


「駐車違反、器物損壊、ゴミの不法投棄」


「全て現行犯、全て見ていたし、録画した」


おそらくその上司らしい警察官


「署に来てもらうことになる」


「職務上の話でもあるので、お前の社にも連絡をする」




杉本は、真っ青になりガタガタと震え上がっているが、このように「現場」を見られてしまっては仕方がない。


結局、肩を落とし、警察に連行されてしまった。





その後ろ姿を見ている橋本自治会長


「大旦那とマスターの作戦通り」


大石産直市会長


「とりあえずあのスカウトはこれなくなるな」


少しホッとした様子。


集まってきた近所の人たちも、


「ああ、嫌だった」


「玄関壊された、損害賠償を請求しないと」


「ああ、迷惑料含めてタップリ請求しよう、何と言っても物的証拠は明確、多数」


「ああいう芸能プロダクションって人気商売だし、響くだろうね」


・・・・


様々な話で盛り上がっている。




その後、橋本自治会長と大石産直市会長は、カフェ・ルミエールに寄って状況報告をすることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ