表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
261/760

vs芸能スカウト(4)

集まってきた生徒の中から、柔道部三年の美佳が史とJ芸能プロダクションの杉本の前に立った。




美佳


「芸能プロダクションだか何だか知らないけれどね」


「史君は嫌がっているんだから、帰ったらどう?」


「それとも校門前で、待ち伏せって何?」


「スカウトって人さらいか何かかい?」


「いい?確かに芸能プロダクションのJは、超有名さ」


「柔道部の私だって知っているくらい」


「でもね、嫌がる人の腕をつかもうとするなんて、犯罪じゃないの?」


「有名芸能プロダクションだったら、何をしても許されるの?」


・・・聞いていて、ものすごいキレがいいタンカである。




杉本スカウトは、少し後ずさり。




美佳の次に柔道部顧問の佐野が出てきた。


佐野


「ここの校門のところには、防犯上の観点から、監視カメラを設置してあります」


「J芸能プロダクションの杉本さんですか?」


「ここで引き下がっていただかないと、当学園でも、それなりの対応を取らせていただきますよ」


「たくさんの将来有る生徒さんを、親御さんから預かっている責任がありますので」


さすが柔道部顧問佐野の太い声は、迫力がある。




杉本スカウトの顔は、真っ青になってきた。




そして、柔道部顧問の次に、校長が出てきた、


校長


「ことと次第では、今、あなたが取った言動の録画を当局に送ります」




そこまで言われた杉本


「いや・・・少し声をかけただけで」


「腕を取ろうとしたのは、もののはずみで」


「熱意のあらわれで・・・」


と言うけれど、史と対している時の、いやらしいような雰囲気は、皆無である。




それでも、今日、この時点でスカウトする状態ではないと理解したようだ。


「しょうがねえなあ」


とつぶやき、頭も下げず小走りに姿を消してしまった。






「すみません、皆さん」


「美佳先輩、佐野顧問、校長先生まで」


キチンと頭を下げる。




美佳


「いやいや、無事でよかった、ああいう芸能プロダクションって、いい噂聞かないから」


佐野顧問


「ああ、俺も一番気に入らないタイプだ、きつい言い方をしたけれど」


校長は


「史君、対面したのは今日が最初?」


と聞いてきた。




史は


「はい、何となく尾行されている感じがあったので」


「両親とマスターにも相談しました」


と答えた。




すると校長


「じゃあ、学園でも対策を練ろう」


「佐野顧問と一緒に校長室まで来てくれ」


厳しい顔になっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ