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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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vs芸能スカウト(3)

しかし、芸能スカウトは、史の次の音大練習を待つことはなかった。


史の下校時間を調べていたのか、校門の前で待っていたのである。




そして早速声をかけてくる。


「ねえ、君が史君?かっこいいねえ」


「いや、可愛いねえ!」


とにかく、「ナヨナヨ系」気持の悪い話し方。


服装は、ピンクのジャケットスーツに赤いシャツ。


髪はおそらくパーマをかけ、完全な金髪にしている。


サングラスをかけ、耳にはピアスをした、二十代後半の男である。


そして、それ以上に気分が悪くなるような、甘ったるい香水をつけている。




史は


「はい、史ですが」


「私の名前を言う前に、あなたが名乗るのがスジなのでは」


とキリッと答える。




すると、その男は


「いやーーーー」


「その言い方もいいねえ」


「その表情も、すっばらしい!」


「ああ、僕はねえ。みんな知っているでしょ?」


「例のJがつく芸能プロダクションのスカウトなんだ」


「ああ、杉本って言うんだ」


「これから長い付き合いになるから、よーく覚えてね」


とにかくナレナレしい。





史は


「僕は、そういうの全く興味がありませんので、お引き取りください」


「先を急ぐので」


と歩き出そうとする。




しかし、さすがに超有名Jのつく芸能プロダクションのスカウトである。


簡単には引き下がらない。


杉本


「えーーーー?」


「帰っちゃ困るなあ」


「少しは僕の話を聞いてくれないとさあ」


「いいかい?僕達のプロダクションは、入りたいって人が、もうね超殺到しているの、それをわざわざ、忙しい時間をさいて来ているんだからさ」


「だから、そんな寂しいことを言わないでよ」


そこまで言って、スッと史の腕を掴もうとする。





「そんなこと言われても、僕には関係ないですから」


杉本スカウトから、さっと身をかわす。




すると杉本


「えーーーー?」


「芸能プロダクションのJだよ?」


「そんなことをしていいの?」


今度は大声をあげだした。




いつの間にか、校門周辺に、学生や教師たちが集まってきている。

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