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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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マスターと涼子、美智子

マスターと涼子、史と由紀が「シェフの挑戦料理」を食べ終わった頃、美智子が来た。





「母さん、どうしたの?」


由紀


「何か用事があるの?」


子どもたちはキョトンとしているけれど、マスターと涼子は、わかっていたようだ。


涼子がマスターに目配せをすると、マスターはキッチンに戻り、シェフの「挑戦の品」を皿に乗せて、美智子に渡す。





「そんなんで、わざわざ?」


由紀


「あきれる・・・」


と、子どもたちは、そんな感じだけれど、大人たちは、また違う。




美智子


「うーん・・・美味しいんだけど・・・」


「どうかなあ・・・」




マスター


「な、そうだろ?」




涼子


「私もねえ・・・そう思ってきた」


「伝統がねえ・・・」


「悪くはないけれど」


首をかしげ始める。




史と由紀は、その話には入っていけない。



「店に行こうよ、洋子さんたちにも持っていくものがある」


由紀


「そうだよね、そうしよう」


こういう時は、案外仲良し、話はすぐにまとまり、マスターと涼子に頭を下げ、家を出た。





「母さんに追っかけられるとは知らなかった」


由紀


「と言うよりは、マスターとか涼子さんと昔話をしたかったのかな」


「味見にかこつけてさ」



「そうなると、子供はお邪魔虫だ」


由紀


「わからない話を聞き続けるのも、面白くない」


そんな話を二人でしながら、カフェ・ルミエールへの道を二人で歩く。




由紀


「で、今日はどうだったの?」



「楽しかったけど」


由紀


「けどって何?」



「シェフが新作メニューの味見に、またおいでって」


由紀


「そうかあ・・・マスターとは味の系統が違うからなあ」



「マスターは伝統重視でね、それがいい」


由紀


「シェフは、伝統を重んじながら、何か新しいものを考えている」




いろいろ話していると、カフェ・ルミエールが見えてきた。



「母さんが来る前に帰ろう」


由紀


「うん、面倒」


となって、ここでも意気投合している。

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