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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史と里奈の横浜デート(1)

史と里奈は、横浜でデートすることになった。

それは、里奈が

「史君も、少し気晴らしをしたほうがいい」

と提案をしたことによる。

ただ、本当は里奈が史を「たまには独占したい」と思ったことが、最大の理由である。

史も

「うん、そう言えばそうだなあ、随分行っていない」

と、乗り気になった。

そんな話を、母美智子にすると

「ほー・・・そうなると、ホテルに寄ってきて」となり、かつて勤めたホテルに早速電話をしている状態。

史は

「え?マジ?なんか面倒、言わなければ良かった」になるけれど

母美智子は

「あのね、里奈ちゃんに、また心配かけたんだから、しっかりお礼しなさい」

「だから、食事とかの心配はないようにしたの」

「お金も渡すから、私からの気持ちだよ」

と、ポンと渡してくる。


史は

「・・・中華が食べたかったのに」

と思うけれど、「お金」は、もらうしかない状態。


母美智子は

「あ、マスターと涼子さんの、お土産の分もあるからね」


史が「お金」の中身を見ると、やはり「それなり」の金額が入っている。


そんな史と母美智子の会話を「小耳に」挟んでしまった姉の由紀は、腕を組んで考える。


「うーー・・・デートは史ばっかり」

「私だって横浜に行きたい」

「でも、ついていくと、完全お邪魔虫だ」

「なんとかならないものか」

「どうせお土産が多くなるから、荷物持ち?」

「うーん・・・それもお邪魔虫の類に変わりがない」

「史の手首がまだ完全ではない・・・そこが狙い目かなあ」

「うーん・・・でもお邪魔虫だ・・・」

「悔しいなあ・・・」

「でも、私ってどうして彼氏が一人もいないのかなあ」

で、結局何も口出し一つできない。



そんな由紀に、母美智子の冷酷な一言が襲った。

「あのね、由紀!」

「推薦決定したんでしょ?」

「だったら、もう少し家事をしなさい!」

「今から掃除して、隅々までキッチリと」

「後で点検するから」


由紀

「最近、アホの母美智子は、鬼と化している」

そう思ったけれど、口には出せなかった。

それは、「お小遣い」支給日が二日後に控えていたからである。

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