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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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悩みこむ史(10)

結局、稲葉顧問は警察に逮捕された。

被害を受けた史も、また学園としても、秘密にする気はなかった。

理事会も、秘密にすることなく事実を公表すべしとのことで、意見が一致した。

また、校長に対しても、教職員の監督不行き届きということで、理事会から譴責処分を受けることになった。



史の両親にも、この問題については、校長と三輪担任から家に訪問のうえ、謝罪が行われた。

校長も、担任も本当に深く頭を下げる。

校長

「本当に監督不行き届きで、精神的にも肉体的にも、ご迷惑をおかけしてしまいまして」


史の父の晃も母の美智子も、今回ばかりは難しい顔をしている。

晃の顔は厳しい。

「私達にとっては大切な子供なので」


母の美智子も

「こうなると、安心して史を預けられません」

「いつも史が被害者です、今後のことは、少し考えさせてください」


その話に校長も担任も、ますます顔を下に向ける。

つまり、史の「転校」をほのめかされている。

しかし、史が黙っていたとはいえ、部活動に関わる長期間の精神的な苦痛を見逃していた責任と、今回のほぼ傷害事件のことがある。

校長と担任としては、全く顔をあげられない状況になった。



そんな史の情報は、由紀を通じてカフェ・ルミエールにも伝えられた。

マスターは

「そう言えば、史君の表情は、時々暗いことがあったなあ」

「聞いてあげれば良かった」

本当に悔やんでいる様子。


洋子は

「晃さんも美智子さんも怒るのは、当たり前だよ」

「何度史君に怪我をさせるの!」

涙ぐんでいる。


奈津美は、ほぼ号泣状態。

「私は史君に救ってもらったのに・・・そばにいて何も気が付かなかった」

結衣

「悔しい!史君の痛みをその稲葉って男に味あわせてあげたい」

「ねえ、御見舞に行こうよ。史君が心配」

美幸は

「うん、私も行きます、とにかく史君を応援しないと」


結局、翌日の午前中は店を閉めて全員で御見舞に行くことになった。

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