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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史が京都に?(1)

加奈子は、大旦那の長女の娘になるので、由紀や史にとっては、従妹になる。

マスターは大旦那の甥になるので、少し遠縁といったところか。

それにしても、マスターは目を見張った。

何しろ、加奈子は子供の頃から知っているけれど、今は目もくらむような美少女になっている。


「いやーーーきれいになったねえ、加奈子ちゃん」

「あんなに小さかったのに」

加奈子を助手席に乗せながら、マスターはつい顔がほころんでしまう。

「由紀ちゃんとか史君といい勝負だなあ」

「由紀ちゃんと史君は見慣れているけれど」


そんなマスターの驚きはともかく、加奈子はずっと周囲をキョロキョロしている。

「ねえ、マスター、やはり都会だよね」

「京都だとお寺とか神社ばかりでね、何か暗いんだけど」

「この明るさっていいなあ」

やはり首都圏には興味があるようだ。


そんな状態で、マスターと加奈子はカフェ・ルミエールに到着した。

そして、マスターと加奈子が一緒に店内に入ると途端に大騒ぎになる。


洋子

「きゃーーー!可愛い!」

奈津美

「マスター!どうしたの?そんなお人形さんみたいな子連れて」

その大騒ぎする二人に対して加奈子が上品に御挨拶。


「はい、加奈子でございます」

「大旦那の孫になります」

「由紀ちゃんと史君とは従妹です」

「京都から出てきました」

そんな挨拶をしていると、アルバイトの結衣と綾が寄ってきた。


結衣

「う・・・従妹で安心だ・・・超ホッとした」

「しっかし、可愛いなあ・・・妹にしたいけど、大旦那の孫となると家柄もすごいなあ」

とにかく安心したり、驚いたりしている。


カフェ・ルミエールの扉が開いた。

そして、まず顔を出したのは由紀。

加奈子がすぐにわかったらしい。



「きゃーーー!加奈子ちゃん!」

「わぁ!由紀ちゃん!」

いきなり抱き合っている。

よほど従妹同士の再会がうれしかったようだ。


加奈子

「それで史君は?」

キョロキョロしている。

由紀

「ああ、史のアホ?もうすぐ来るはず」

素直に答える。

ただ、素直に答えても「アホ」がつく。


加奈子はちょっと笑う。

「だめだよ、由紀ちゃん、史君をアホなんて」

「そんなことばかり言うから、史君がすねるの」

笑いながら、少しし由紀を責めて、表情をまともにした。


そして、加奈子は驚くようなことを言った。

「あのね、史君は、大旦那に言われて、京都の大学に進学するかもしれない」

「私も、大旦那の話を聞いて、本人に直接話をすることがあってね、それで出てきたの」


由紀

「え・・・マジ?いなくなるの?」

その笑顔は途端に真っ暗になる。


他の女性陣も同様。

洋子

「えーーー?いなくなっちゃうの?」

奈津美

「やだ・・・」

結衣

「生きていけない」

「泣いて暮らす」

・・・・


様々、波紋は広がる。

史は、なかなか店に入ってこない。

さて、どう考えているのやら・・・

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