表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
176/760

マスターと大旦那(1)

マスターは大旦那から呼び出しを受け、朝から白金台の大旦那の屋敷にいる。

その屋敷は、さすが旧摂関家として都内に持つ屋敷、庭から屋敷の設備まで豪華かつ格式が高い。


大旦那の用事としては、「カフェ・ルミエールでの源氏講義の話について」だったけれど、最初は、どうしても、世間話である。


大旦那

「政府もなかなか苦労しているようだな」

マスター

「何しろ彼も時々誤解されるし、それでムキになることもあるし」

大旦那

「まったくなあ、教育を間違えたかな、トップがオタオタしてはいけない」

マスター

「権謀術数を極めた旧摂関家からすると・・・」

大旦那

「ああ、彼は子供だ、それと周囲も、野党も」

マスター

「これほど周辺国が騒がしくて日本も危険なのに」

大旦那

「まあ、我が国は古来、内向きの国、足の引っ張り合いしか出来ない」

「苦労するのは、まともな官僚と国民さ」

・・・そんな政治ネタの話がしばらく続き、大旦那は話題を変えた。


大旦那

「カフェ・ルミエールの経営はどうだ、順調か?」

マスターは胸を張った。

「はい、お陰様で、昼は洋子さんをメインに、夜は私ですが全く問題がありません」

「地域の方にも、快く利用していただいております」

大旦那は、顔がやさしくなった。

「ああ、地域の方が喜ぶのがいいな」

マスター

「楽団も評判で、次の演奏会に期待する声も高くて」

大旦那

「ああ、ありがたいなあ」

「史も、少しずつ成長しているしな」

マスター

「本人は音楽の道には進まないと言い切っています」

大旦那

「ああ、もったいないと言えばそうなるけれど」

「史の音楽の才能は認める、しかし職業としては別だと思う」

大旦那は一呼吸した。

そして

「彼が望むなら、別の仕事をさせたいなあ」

大旦那は、目を細めた。

何かを考えているようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ