彩とデート?(2)
彩の車は時間きっちりに史の家の前についた。
すると、史も察知したのか、玄関から出てきた。
彩は車から出て、史を「サッと」助手席にのせる。
とにかく話をしたりためらっている時間が惜しい。
「彩さん、ありがとうございます、出産祝いってよくわからなくて」
車を出発させると、史はお礼を言ってくる。
彩は
「ああ、いやいや、物によっては荷物になるしね」
「史君みたいな高校生が大きなベビー用品抱えて電車乗るのも注目されても困るでしょう」
と、一応は「大人の対応」をする。
しかし、本音としては
「どっちみち目指すのは銀座だし、どこのレストランにしようか」
「史君は、味に厳しいしなあ」
「でも、それより何よりさ・・・」
「いやーーー・・・・なんかドキドキだ」
「史君フェロモンすごいなあ、二人きりになると、とろけそう」
「身体がムズムズしてきた」
彩は顔を赤らめ、ヨクワカラナイことまで考えている。
しかし、史は、そんな彩には無頓着。
「音が出るようなオモチャにしようかなあ」
「音が出てクルクル回るのがいいなあ」
「他の人と、一緒になると困るかな」
そんな話をして、彩に話を振る。
「ねえ、彩さん、彩さんは何にします?」
彩は
「え?どこのレストランで?」
声も裏返っている。




