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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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カフェ・ルミエール楽団演奏会(6)

超アセリ顔になってしまった史ではあるけれど、なかなか拍手が鳴りやまない。

そうなると、もはや仕方がない。

史が指揮台に上り、「フィガロの結婚」を指揮しない限り、どうにもならないのである。

おまけに、本来の指揮者の榊原先生は「サッサと」ステージをおり、音大の指揮科の先生方の隣に座ってしまった。


「じゃあ、下手ですけれど」

史は、ようやく指揮台に上った。

途端に楽団員からも客席からも、また拍手に包まれる。

史は、また顔を赤らめるけれど、唇をキュッと結ぶ。


「出だしはシャープに、音は小さすぎず」

少しだけ、弦楽器奏者たちに注文を出し、指揮棒を構えた。

そして、史の指揮による「フィガロの結婚序曲」がはじまった。


「うわ・・・出だしから、ピリって感じ!」

「普通のフィガロと全然違う、若々しい!」

「いやーーー鮮烈!」

「なんだかロックみたい!すっごい盛り上がる!」

「リズム感の良さ、オーケストラの盛り上げ方の上手さ!」

「いやーーー私も楽器持ってくれば良かった!」

「あ!私、持ってる!楽団に入る!」

「響かせ方が、上手だねえ、歌わせ方もなめらか」

「まるでモーツァルトそのものって感じ!」

女子音大生たちは、出だしから圧倒されてしまった。

とにかく、「音大の先生方」の「定番の穏やかなフィガロ」とは異なるようである。

なかには、自分のヴァイオリンをケースから取り出すものまで出てきている。


さて、榊原、岡村、内田はもちろん指揮科の先生方も、大喜びである。

「いや、若いっていいなあ、俺より新鮮だ、手垢が何もないモーツァルトだ」榊原

「そうだねえ、キラキラ感がいいなあ、学生の言うとおり、ロック風だ」岡村

「皇帝もすごかったけれど、初見でこれほどの指揮?ますます音大に引っ張りたい」内田

指揮科の三人の大先生も様々

「とにかくセンスだけで振っているけど、仕込んだら、とんでもない指揮者になる」山岡

「そうだねえ、クラシック界の大スターになる、ルックスもいいからさ、欲しいなあ」尾高

「できれば早く入学を決めさせて、どんどんデヴューさせようよ」斎藤


必死に指揮する史の内心とは関係ない話が進んでいる。


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