表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
107/760

源氏物語談義(2)

午後6時半、晃とおそらく研究者仲間らしい、二人の学者がカフェ・ルミエールに入ってきた。

そのうち、一人は七十代の男性、もう一人は三十代の女性である。

晃から、マスターを始め、店員たちに紹介がある。

「この年輩の先生が、私の先生でもある、雛田先生」

「この若手の先生が、まあ、私の生徒でもあった、高橋先生」

それぞれ、さすが源氏研究者なのか、お辞儀ひとつに、どこか品がある。


マスターが店を代表して、ご挨拶。

「いや、なかなか聞ける話でもないので、無理を言ってしまいました」

「何しろ源氏の中でも、別格の若菜上のお話ですから、我慢ができなくて」

マスターが苦笑すると、三人の学者もつられて笑う。


「それでね、晃さん、ステージはあのように」

涼子が指し示すと、晃たち三人の学者がステージを見る。


「ほお・・・」雛田

「ご立派な・・・ひな壇、マイクまで」高橋

「それで、あれは?」

晃が天井を見ると、何かスクリーンのようなもの。


「はい、スクリーンも使えます」

「パソコン画面の拡大も出来ますよ」

マスターが説明をすると、晃は少し考えた。

そしてマスターに

「そうなると、私たちは話をしながらの、PCの操作は難しいので」

「史を呼びますよ・・・由紀よりは史のほうが使いやすい、源氏もよく読んでいるし」

晃は、史を手伝いにさせたいらしい。


「・・・それはいいですけれど・・・」

マスター以下、涼子、洋子も不安な様子。


晃も感じ取ったらしい。

「ああ、由紀のことですか?」

「最近、仲が悪いとか?」

「呼ばれなくてすねるとか?」

そして、クスッと笑う。


「そうなんです、一緒に呼んだほうが・・・」

マスターも、苦笑いをしている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ