第一話 興味津々
<前回までのあらすじ>
俺は井田一樹
年齢は25才。中学を卒業してからすぐ働いてはいるが、何年もアルバイトを転々として、現在は近所のコンビニと最寄り駅から3駅離れたファミレスで働いている。
今まで彼女はおろか友達すらいたことがない。
まあ自分の性格を考えれば仕方がないのかもしれないが。(笑)
現在働いているところはコンビニとファミレスの2つなのだが、給料は都内のアルバイトとはいえどちらも時給1000円くらいなので、それぞれ1日8時間を週5日働いても月収15万円前後だ。そこから税金だの社会保険料だの引かれて手元にはほんのわずかしか残らない。
そのくせ給料は安いくせに仕事の拘束時間は長く、しかも昼時はかなり忙しい。体力的にも金銭的にもキツイので、休みの日はほぼ一日中家で寝ている。まさしく『貧乏暇なし』というやつだ。『貧乏暇なし金なし余裕なし、おまけに予定も何もなし。』と自分でよくつぶやいている。
生きていても何も楽しいことがない。こんな人生の何が楽しいというのか?俺はただ楽に死ぬためだけに日々働いていた。
そんなある日、仕事が終わりいつものようにSNSを見ていたら、急に『自殺願望者の方必見』というページに切り替わっていた。間違えてどこかをクリックしてこのページに行き着いたらしい。俺は日頃からよく『死にたい』というワードで検索をかけていたため、おそらくそれに関連した広告(いわゆる自動広告というやつだ)をクリックしたのだろう。その広告に少し興味が沸いたのでじっくりと見てみた。
そこに書かれていた内容を簡単にまとめると、
『そこに依頼した者はとある場所へ行きお金をいくらか払えば、合法的にかつ楽に死ぬことができる』
ということだった。
正直、めちゃくちゃ胡散臭いというのが第一印象だった。
そもそも自殺幇助は法律で禁じられているはずだし、何か裏があるのかもしれないと思った。もしかしたら新種の詐欺の一つなのか、または変な宗教でがっぽりとお金を毟り取られるのではないか、とかいろんなことを妄想したが、最終的には『まあやばくなったら逃げればいいだろう』という結論になった。その時は自分でも不思議なくらい楽観的だったため、その後のことはあまり深く考えていなかった。
まあどのみち生きていてもしょうがないし、何より面白そうという気持ちが強かったので、とりあえず怖いもの見たさで行ってみることにした。
後日、その場所の方へ向かっていると周りはビルだらけの通りで、目的地に着くとそこは異様な雰囲気の漂うビルだった。なにやらお化けが出てきそうな廃墟寸前のボロボロのビルで、少し怖い気もしたが、早速中に入ってみることにした。
そのビルの階段を上がっていき4階に着くとすぐそこにはドアがあり、『合法自殺幇助』と書いた紙が貼ってあった。その下に小さな文字で、『死にたい方はどうぞ。ただし後戻りはできません。』と書いてあったのだ。
その文面からは怪しい臭いがプンプンしたが、何かのドッキリみたいで面白そうだったのでそのドアを開けて中に入ってみた。
<筆者コメント>
皆さんこんにちは。たこりゅうです<(_ _)>
今回は『第一話 興味津々』を投稿しました。
前回がプロローグだったため、一応今回から第一話ということでやっとスタートを切ったところでございます。
大体2週間に1話更新できたらいいなと思い活動をしておりますが、もし万が一遅れてしまった場合は、自分への罰として家でいつも行っている腹筋と腕立て伏せの回数を少し増やしておきます。(笑)
まあもともと少ないのですが。(笑)
出来る限り間に合うよう尽力いたしますので応援のほどよろしくお願いします。<(_ _)>
コメントいただきましてありがとうございます。<(_ _)>
稚拙な文章ですがよろしければこれからもご覧いただけましたら幸甚に存じます<(_ _)>