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プロローグ

「ねえねえ、小津くん!」「なんだよ。」「ここって前書きらしいね。」「そうなのか?」「そうだよ!ここ何でも話していいらしいね。」「じゃあ、黙ってろ!」「無理!」


 俺の名前は小津おず 海斗かいと。今日、親の転勤の影響で1年間いた新潟県の高校から長野県の高校に編入してきた。親の転勤自体は小学校のころからずっとだったから正直もう慣れた。だが、俺には一つ、大きな悩みがある。それは、転勤のせいで友達と呼べる人間がいないということだ。最初のころは友達もいたし、転勤になるととても寂しがっていたのもよくわかる。だが、いちいち転勤のたびに転校をするとそれだけでその人に迷惑をかけるし、いちいち俺も別れる人を覚える必要がある。だから、俺は友達を作らないという選択肢を取った。こうすることで、自分が転校しても誰も注目しないと考えたからだ。

「さてと、校長室はどこかな?」

 俺は長野県の風に当たりながら、校長室を探していた。すると…。

「あれ?あなたもサボり?」

 どこからか声が聞こえる。俺は声の主を探そうとあたりを見るが、それらしき人物はいない。

「空耳か?でも、あれだけはっきり聞こえていたら空耳のほうがおかしいよな。」

「そうよ。人の声を空耳よばわりってひどいわ。」

 おんなじトーンで声が聞こえてきた。間違いない。だが、どこにいる?

「こっちよ。」

「えっ?」

 俺が見上げると木の上に一人の女子生徒を見つけた。

「やっと見てくれた。ねぇ、あなたもサボり?」

「違う。俺は今日ここに転校してきた人間だ。決してお前とは違ってサボりなんかじゃない。なぁ、そんなことより校長室はどこだ?」

「校長室?それなら、ここを右に曲がって…。」

 その時、見回りに来た先生と遭遇した。

「コラー!御厨みくりあ!まーたお前か!いつも言っているだろ!授業に出ろと!」

「ヤバッ!えーと、転校生くん。逃げるよ!」

 御厨は俺の手を引っ張ると全速力で先生から逃げた。

「なんでこんなことに…。」

 俺はつぶやいた。

「そんなこと言ってないで今は逃げるよ。あの先生、捕まると面倒だから。」

「面倒なことをやっているのはお前だけだろ!俺を巻き込むんじゃない!」

「そう言われてみればそうね。」

 御厨は俺の手を離すとひとりでに駆け出して行った。

「なんなんだあいつは…。」

 後ろから先生の息切れた吐息が聞こえ、俺は振り向いた。

「はぁはぁ、まったく逃げ足の速い奴め。」

「あ、先生。一体、なんなんですかあいつは?」

「ああ…。お前は今日、転校してきた小津くんだな。俺は教頭の九条くじょうだ。分からないことがあったら聞いてくれ。それで、あいつはな。この学校で一番の問題児と言われている。御厨みくりあ 穂波ほなみだ。あの性格で学年首席を務めているから驚きだよな。」

「首席!?あれがですか?それよりもいいんですか?首席が学校をサボるなんてことをやっていて。」

「本来なら良くないんだけどな。あいつのお爺様がこの学校の創設者である御厨みくりあ ひさしさんで、ある程度の学費は免除されている。そのため、俺たちも何も言えないんだ。久様が『娘には好きにやらせてあげてください。』って言われているからな。誰も逆らえんのだ。」

「そうですか。大変ですね。」

「まったくだ。ところで、小津くん。校長が待っている。早く言ったらどうだ?」

 ああ…御厨のせいで完全に忘れていた。

「それが…場所が分からなくて。」

「ハッハッハ、そうかそうか。それは失礼した。では私がお送りしよう。」

「ありがとうございます。」

 俺は教頭に連れられるようにして校長室へと移動した。

「ふーん、小津くんか。面白い子。」

 この御厨の言葉は俺には聞こえなかった。そして、この出会いが俺の学校生活を大きく変えるなんて思ってもいなかった。

 えーっと、そんなテンションで始まりました。『頼むから俺の周りで騒がないでくれ』です。どうも、作者です。「ねえねえ、小津くん!」「おい、今作者が話しているだろう。静かにしろよ。」「無理!」あはは…。特に話すことがないのですけど。あとは自由に会話してください。「作者放棄したよ。」「よーし、離すぞ!」「黙ってろ!」「無理!」「お前というやつは!!」「あはは!逃げろーー」「待てやゴラァ!!」


 一話もよろしくお願いします。また、誤字や評価、感想などお待ちしております。

「「まとめた!?」」

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