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図書室にいたら副会長現れる

その日の放課後、ミーテは西の建物の3階の図書室にいた。

何をしているのかといえば、図書室のテーブルを借りて歴史のレポートの宿題を提出するために調べているのだ。ミネルバとイスカはレポートが終わり先に寮に戻っている。

今図書室にはミーテ以外誰もいない。

ミーテのテーブルの上には大量の本が積み上がっていた。

そんなに調べなきゃいけないことでも有るのか?

難しく考えすぎているんじゃないだろうか?

ちゃちゃっと仕上げちゃえよ。

「何でかしら、イススと違う。」

頭を抱えてレポートを作成しているときミーテが呟いた。

俺は図書室の床から椅子に飛び乗った。

何を調べているんだ。

ミーテの開けたページを覗き込むと、それはこの世界の地図が年代毎にどう変化しているかを図で表したものだった。

その図によると、、、。


昔、エマリカ王国とシロリア王国の間には幾つもの国があったようだ。

しかし、それらはどんどんエマリカやシロリアに取り込まれていった。

結果今やエマリカとシロリアの境には他の国が無い。

「確か、同盟を破ったのはエマリカとシロリアじゃなかったかしら? 何でシロリアが同盟を破ってエマリカが助けたみたいに書いているのかしら?」

どこの事だ?

頭をページに近づけた。ミーテの目線の先にはエマリカとシロリアの間に最後に残っていた国、ヒガリ王国についてが書かれた文章がある。

図の方をもう一度見ると、ヒガリ王国の国土はシロリアとエマリカで半分こにされていた。

「トマト、見えない。」

あ、ごめんごめん。

俺の頭で見えなかったか。慌てて俺は頭を引っ込める。

その時、別の匂いがこの図書室に入ってきた。

見ると、男が一人。

あれは、副会長のスチュワートだよな?

、、、扉の音がしなかったのだが。

俺が振り返ったから、ミーテも俺の視線の先を見た。

すると、スチュワートが此方に近づいて来た。

「俺はスチュワート・イクス。君はミーテ・ヘッセン?」

「はい、そうです。貴方も調べものですか?」

「まあ、、、そうだな。」

スチュワートはミーテの手元の本をチラリと見た。

「歴史のレポートか?」

「ええ、そうです。」

「ふーん。」

スチュワートはミーテの手元を覗き混んできた。

近いぞ貴様!

素早く俺は机に飛び乗る。

そして、スチュワートを睨んだ。

スチュワートが俺を見た。

じっと見つめ合う俺とスチュワート。

いやー、こうしてまじまじと見るとこいつも流石攻略対象の一人だ。

小麦色の肌と彫りの深いエキゾチックなフェイスプラス眼鏡のインテリ感。癖の強い青い髪。

濃紺の瞳には深い知性の光が宿って見える。

要するに頭の賢さが外見に滲み出ているのだ。

「片目が緑なのか。」

スチュワートは俺に向かって呟いた。

あ、俺の目を見ていたのか。

俺から顔を反らすとスチュワートはミーテの前の席に座った。

「そこは別にレポート課題の範囲ではない筈だ。何故調べている?」

「個人的興味があったからです。」

範囲じゃなかったのかい!

「そこの解釈は国によって異なるのは仕方がないだろう。当然エマリカもシロリアも自分達が悪いなんて書きやしないだろうがな。」

ヒガリ王国について調べていたのはわかるだろうが、ミーテが何に疑問を抱いていたのかよく分かったな。

「やはり、国によって違うのですか? 因みにシロリアでは?」

「シロリア王国では、エマリカ王国とヒガリ王国が共闘してシロリア王国に対して武力行使を行おうとしたため、いち早くシロリア王国は対応した、となっている。」

「どっちが悪いのでしょうか?」

「さあね。どっちもじゃないかな。この2国は昔から協力して他国を内部分裂させて疲弊したところを叩いていたから。」

「へぇ。他の、例えばダラハットとかも?」

「あくまでも仮説だ。」

仮説にしては説得力があるんだが、、、。

そう言えば、スチュワートはシロリア出身だよな。

自分の国であるシロリアに対して随分ドライな感じだな。

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