第一話 白樹聖
ドのつく程のブラコンですが近親相姦はしません。
一体何処かなここは?
緑の葉がたくさん見えて、
その先には白い光る天井が見える。
転生させるって言っても何に転生させられたのかわかんないし、体の平衡感覚がない。
むぅ。
……普通に動けないなら、何か新しい動き方を考えればいい。
じゃあ、右手よ!上に動け!
……ダメだこれ。何も起きない。
次は、異世界なら異世界らしく魔力で動くとか!
まず魔力を見つけないと。
…
……
…………
あった。下の方に何か流れてる。
今私が向いてるのは上だから後ろとも言う。
これをグイッと引っ張ってずぬっと繋げる!
……あばばばば!?
何これ!あっつい!栄養ドリンクがぶ飲みしたときみたいな!
あの時白樹くんに怒られたなぁ……
お金を無駄にしちゃダメだって、銀行とやらにいって洗脳したりすればすぐ手に入るのにね。
会えるらしいから今世は生き急ぐ。早く会いたい。
ギュってしたい、されたい。
私が失った全てをあの子が持ってる。
私があの子にあげた全てがあの子を生きさせている。
それはともかく体熱いのには慣れた。
この熱くなる魔力みたいな物は身体にいい気がするので放置!
…
………
『進化の選択を開始します。』
お?何か聞こえた。何?人外転生によくある感じの進化?
とりあえず身体くれたら自分でいじるので何でもいいよ。
『進化が決定されました。樹精への進化を……緑の色を持つことができない特異存在です。進化を再選択……』
緑なんて色は白樹にあげちゃったからね、
私はもう持ってない。失くしちゃったもの。
『進化の再決定が完了。新種族:白樹聖へと進化します』
ふむ?意識が飛びそう、久々に寝るなぁ……地球壊し続けてループしたのを合わせたら3万年ぶりかな?
…
………
あ、身体できた。樹だなこれは。動きたいから人型に変えてしまおう。
全身の枝という枝を折って幹だけにする。
次に幹をぐちゃぐちゃのごちゃごちゃにして人にする。
人間でいうと四肢もいで達磨にした後ミキサーにかけて成形し直す感じ。
というか樹のくせに痛覚あった、痛かった。
次から一瞬で折ろう。
まあ人型になった。まだダメだな。
白樹の好きな姿になっていない。
私が私として認識される姿ではない。
少し弄って壊して直す。これでいいかな?
光を反射せず、影もささない壊れた白色で、全てが白。
髪も白く、肌も白く、血も白く、目も舌も臓器も何もかも白い。
これが私の姿。臓器要らないのに作っちゃった。
捨てよう。
さーて、行こうか。
私の冒険は今始まった!