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永遠のi

こんにちは、パンがないならミルク(リーズナブルな→価格100円未満の低脂肪乳)を飲めばいいじゃない? でお馴染み、遊月奈喩多です!

第7話「iの結末」で予告したかどうかは定かではありませんが、今回で最終回です。とうとうこの時が来てしまいました。なので(?)、今回も行きます!

前回までの、『iによるiへのiの物語』!

2人がいなくなった後のお話です。清瀬兄妹を中心として起きた出来事の真相は、恐らく明るみに出ることはないのではないでしょうか。少なくともこの話では世間に公になるとかそういうところまでは描けていません。あくまで清瀬兄妹が主人公のお話ですから!

というわけで、今回は清瀬兄妹しか出ません(これは予告できていたはず)。そういうお話なのです。

それでは、本編スタートです!

「――――っ!」

 目が覚めた。辺りを見るに、ぼくは皧の布団の脇で添い寝するような形で寝ていたらしいことがわかった。どうやら、皧を寝かしつけようとして自分が先に寝てしまっていたらしい。皧の傍は何だかあったかいから仕方ない。

「だいじょうぶ、お兄ちゃん?」

 たとえ何かが大丈夫じゃなかったとしても、その声さえ聞ければその瞬間全部のことが大丈夫になるよ、皧。ぼくはそんな妹の声に導かれるように体を起こし、椅子に座って本を読んでいる皧を見やる。せっかくだからいい物を、なんて欲張って買ったアンティークものの少し大きい椅子にちょこん、と腰かける皧の姿はもう天使!

「おはよう、皧」

 皧は、いつもと変わりなく元気でかわいくて純粋で穢れがない。

「今日は何してあそぶ?」

 起きて早々だけど、皧はもう元気いっぱいらしい。

 といっても、ぼくは起き抜けなので、もう少しゆっくり、まったりした時間を過ごしたい。もちろん、皧がどこかに行きたいというのならどこにだって行くつもりだし、何かスポーツをしたいというなら何だって――ぼくの体力が追いつく範囲で――やってみせる!

 そんな諸々の気持ちを込めて、「皧は何がしたいの?」と訊いてみると、「う~ん……」と頭を左右に傾げたりしながら(何それ超かわいい♪)考えた後、「じゃあ、本よんで!」と言って、本棚から1冊の本を持ち出してきた。

「よいしょ、よいしょ……」

 ん? あんな大きい本、ぼくの本棚にあったかな。

 そんなことより、凄く重そうだ! 早く手伝わないとっ! ぼくは皧が持っていたその分厚く大きな本を自分で持つことにした。皧はそれがわかってたみたいに(確信犯か? かわいい妹め)机までテテテー、と戻り、またさっきみたいなお人形っぽい所作で椅子に座っている。

「大丈夫、皧? 重かったでしょう」

「うん、でもへいきだよ。お兄ちゃんが持ってくれたもん。ありがとう♪」

 その笑顔と言葉が、最大のご褒美だ。こちらこそ、ありがとう!

 椅子に座っている皧に並んで座れるように椅子を用意して、皧が引っ張り出した本を膝の上に広げる(とてもじゃないけど、手に持って読み続けることはできそうにない大きさだった)。

「長いね……。これ読むの?」

「うん、よんでよんでー!」

 皧がここしばらくお目にかかってなかったくらいに楽しそうな様子でせがむ。途中で寝ちゃうんじゃないの? そんなことを思ってクスッとしながらぼくはページを開いた。

「じゃあ、読むよ?

『……木枯らしも吹こうという季節。肌寒いこの時期、もしかしたら寝るのも楽じゃないかも。

「もう寝たかなー?」

 静かに声をかけながら部屋のドアを開けると、妹の健やかな寝息が聞こえてくる。うん、よかったよかった。妹の安らいだ顔はぼくの心的栄養源だ。

 そっと近付いて、起こさないように乱れた掛け布団を直し、そしてまた起こさないようにそっとドアを閉めてからリビングへの階段を上がる。あ、そろそろ電球が切れそうだな。』……」

 誰かの日常を描いたような物語。どうやらこの主人公は、相当に幸せ者のようだ。

 見覚えのある話。

 どこにでもある、チープな兄妹愛の物語。きっとその結末は、ぼくもよく知っているものになるに違いない。だからぼくは、皧が望むままに、結末に向かいながら、それでいて辿り着かないように加減しながら、この物語を読み進めて行こうと思う。

 気長に読んでいこう。先はまだ長いはずなのだから。


「……『だからそのあいだお兄ちゃんはわたしのことしか考えていなくて、それはお兄ちゃんがくれた本に書いてあった「愛」ににてるんじゃないかなって思ったらやっぱりうれしくて、』……あれ?」

 いつの間にか、というか案の定、皧がもうおねむになってるらしい。 

 本を読み続けていくうちに、いつの間にか椅子の上で皧がうつらうつらとし始めていることに気付いた。なら、今日はここまでかもね。そう思ったぼくは本に栞を挟んで本棚に戻し、無防備なマシュマロほっぺを、指先でそっと、うりりり~☆

 ちょっと触れた指先が沈むくらいに柔らかい頬で、皧はぼくを楽しませてくれるんだ。

 まぁ、あんまり触りすぎると、「もうおしまい!」とご機嫌斜めになってしまうんだけど、そんな態度も皧のかわいいところの1つだってことを、ぼくは切に訴えたい!

「おやすみ、皧」

 もう、ぼくらの平穏を乱すものは現れない。

 ――おめでとう、お兄ちゃん

 そんな声が、聞こえたような気がした。

 おめでとう……か。確かにそうだ。

 今度こそ、ぼくと皧は2人きりだ。誰にも、何にも、邪魔させたりはしない。

「これでよかったんだよね、皧」

 ――うん、そうだよ

 ――これが「せいかい」だったんだよ

 そういう声が、また聞こえたような気がした。いや、きっとこれは皧の声なのだろう。だから、ぼくは何も疑うことなく答えた。

「そっか、そうだよね」

 やっぱり、皧には敵わないな。

 ぼくが皧に必要なのではない……確かにそういう側面だってあるとは思うけど、本当の意味ではそうじゃない。やはり、ぼくにとって皧が必要だったのだろう。

 そんな皧から、ぼくは随分長い間離れてしまっていた。

 やっと、皧のところに帰ることができたのだろうか。そんな感慨とともに、ぼくはさっきまで読んでいた本を見る。

 皧は、どれほどの間、ぼくのことを待っていたのだろう。

 本がここまでになる間、ぼくは皧のことを待たせていたのだ。これからは、それを償うのだ。

 そのために、皧の求めるままにぼくは在り続けよう。

 だって、もうぼくらの邪魔をする者は――少なくとも、ぼくと皧の間に割って入るようなものは存在しないのだから。

 そうだね、皧。

 これが1番の選択だったのだ。今までぼくがしてきたことは、皧の代わりを外側に求めようとする行為は、間違いなく遠回りだったに違いない。挙句の果てに、「ぼく」自身すら別物に変わってしまって。そこまでしなければ、ぼくは帰って来られなかった。ごめんね、皧。

 皧に視線を戻すと、一体どんな夢を見ているのか、まるで赤ちゃんの頃のままみたいな無垢な寝顔を「へへ……」と笑みの形に崩している。かわいいな。

「ふふふー」

 思わず、笑い声が漏れる。

 皧がこうして笑っている限り、ぼくは幸福なのだ。

 ほら、半開きの口もかわいい!

 じゃあ、お布団に連れて行かないといけないな。そう思い立ったぼくは、皧をおぶって寝室に連れて行くことにした。こういうことを考えると、椅子に座ってもらっててよかった。

 階段を下りない寝室に皧を連れて行くなんて、いつ以来だ?

 外から入ってきたやつに気付かれないように「皧」の寝室は地下室にしていたけど、皧が使っていた本当の寝室は自宅の二階、ぼくの隣の部屋だった。

 ドアを開けると、部屋は整然と整えられていた。

 ぼくが最後に入った――あの黒い服の人物から例の液体を受け取ったとき以来入っていなかったはずの部屋は、何事もなかったかのように綺麗になっていた。

「……?」

 ――だって、ここはわたしのお部屋だもん

 いつ掃除をしたのだろう、ぼくが? そんな疑問を形にする前に、愛らしく無垢な声が頭の中に響く。あぁ、そういえばそうだったね。皧の世界に、汚れなんてあるはずがない。

 だから、皧にまつわるものが綺麗なのは当たり前だ。

「ふふふー」

 その事実を思い出したことが嬉しくて、またぼくは笑う。

 部屋の明かりを点けると、外に何も見えない真っ黒な窓と、皧が好きだろうと思って買い揃えた可愛らしいキャラクターグッズとがぼくらを出迎えた。

 皧が以前決めた定位置にしっかりと置かれている物を見る。

 大きなぬいぐるみ、期間限定で発売されたキーホルダー、イベント限定販売されていた缶バッチ、高価だったドールハウス、皧に頼まれて遠くの店にまで探し求めたフィギュア、皧が行きたがっていた外国の動物園のミニチュア、精巧なつくりのドール、幼稚園に上がるくらいには卒業してしまっていたままごとセット、小学校に上がるときに買ってからというもの皧が使ってきた、そして「皧」にも貸し与えてきた文具一式、2人だけの家族旅行であったり何気ない毎日であったりの中で撮影した162743枚の写真、その中で楽しげに笑っていたり初めて見る動物に驚いていたり疲れて拗ねていたりおいしそうに昼食を食べていたり幸せそうに眠っていたり無防備に歯ブラシを受け入れていたりむにゃむにゃという声が聞こえてきそうな表情で目を覚ましたりしている皧。

 その全てが、喜んでいるように見えた。

 当たり前だ。

 やっと、皧を取り巻く全てが完全なものに戻ったのだから。


 ぼくは、皧の体を布団に横たえる。ちょっと揺らして起こしてしまったので、だっことかお鼻とかほっぺとか、色々したけど。かわいかったなぁ、久しぶりにだっこした皧は。

「おやすみ、皧」

 明日も、明後日も、その次も。ぼくらはずっと、永遠に一緒だ。

 皧はお兄ちゃんの前からいなくならないし、お兄ちゃんだって皧の前からいなくなったりはしないから。

 だから、安心しておやすみ。

 世界中の誰よりも、ぼくは君を愛している。

 今までも、今も、これからも。

 今度こそ、ずっと一緒だね。

 ――そうだよ、お兄ちゃん

 ――わたしたち、こんどはずっとずっと、いっしょにいようね

 頭の中に響く幸せな声を胸に、ぼくはまた眠りについた。皧が求めるままに、皧の愛する世界を、ぼくは続けるんだ。それが、ぼくの求めることであり、皧が笑っている世界が、ぼくの愛する世界に他ならないのだから。

 明日が皧にとって、穢にとって、より幸せな、愛に溢れた日でありますように。

 何も見えない闇の中で、ぼくらはそう祈った。



「だいじょうぶ、お兄ちゃん?」

 わたしのふとんでねていたお兄ちゃんが、がばっ、と起きました。わたしが起きたときから、ずっとわるいゆめを見ているみたいに「うーん、うーん」って言っていたから、起こした方がいいのかな、って思っていたけれど、だいじょうぶだったみたいです。

 わたしが声をかけると、お兄ちゃんはにっこりして「おはよう、皧」とわたしにあいさつしました。

 お兄ちゃんがよろこんでくれるから、わたしもお兄ちゃんみたいにニコニコします。やっぱりよろこびました。

 いつもとおんなじすぎて、わたしはちょっとしんぱいになりました。

 お兄ちゃんはわかってるのかな、もうわたしたちはいっしょにいられるってこと。

「今日はなにしてあそぶ?」

 だから、いつもとちがうことを言ってみました。いつもなら、お兄ちゃんが「まずは朝ごはん食べないとね」と言います。そうしたら、おしえてあげるのです、もうわたしたちはずっといっしょにいられるから、ずっとすきなことをできるんだよ、って。

 でも、そのしんぱいはいらなかったみたいです。お兄ちゃんもそれはわかっていたみたいで、さいきん見ていなかったくらいにあんしんしたようなお顔で「皧は何がしたいの?」と言いました。よかった、だったらわたしは、ずっとお兄ちゃんによんでほしい本があったのです。

 そのために、ずっとまってたんだからね。

「じゃあ、本よんで!」

 わたしはお兄ちゃんの本だなに行って、いつのまにかとても大きくなっていた本をはこびます。重い本だから、お兄ちゃんもてつだってくれるでしょうか……やっぱり持ってくれました。だったらイスにすわってまっているのが1番です。

 お兄ちゃんは、ぜーぜーしながら本を持ってきて、それからじぶんがすわれるようにイスを持ってきました。それからお兄ちゃんは、少しだけ動きを止めました。どうしたのでしょう、わたしはお兄ちゃんがよんでくれるのをまっているのに。

 だって、そこにはだいじなお話がいっぱい書いてあります。

 お兄ちゃんがいろんなことをわかるように、いっぱい。

 だから、早くよんでみてよ、お兄ちゃん! とちゅうでねちゃったりなんか、しないから!

「じゃあ、読むよ?

『……木枯らしも吹こうという季節。肌寒いこの時期、もしかしたら寝るのも楽じゃないかも。

「もう寝たかなー?」

 静かに声をかけながら部屋のドアを開けると、妹の健やかな寝息が聞こえてくる。うん、よかったよかった。妹の安らいだ顔はぼくの心的栄養源だ。

 そっと近付いて、起こさないように乱れた掛け布団を直し、そしてまた起こさないようにそっとドアを閉めてからリビングへの階段を上がる。あ、そろそろ電球が切れそうだな。』……」

 そのままずっとよんでみて、お兄ちゃん。

 ずっと聞きたかった、ほんもののやさしいお兄ちゃんの声です。聞いていてとっても気持ちいいです。でも、それよりもだいじなことが、今だけはあります。

「『これは、悪夢だ。あまりにタチが悪い。

 あまりに長くてタチの悪い夢はこうして終わり、そして、ぼくは目を覚ました。』。……!」

「…………」

 お兄ちゃんは、やっとわかってくれたのでしょう。

 今までの「わたし」たちが見てきたようなゆめを、「お兄ちゃん」も見ていたことを。たぶん、びっくりしたと思います。でも、お兄ちゃんはわたしがこの本をずっと聞いていると思っているから、まだよみつづけます。

 でもね、お兄ちゃん。

 わたしは、「わたし」のことなんかぜんぜんわからないから、もうよまなくていいんだよ? そう言うのはちょっとかわいそうだったから、わたしはそのまま聞いています。

 ちょっとねむくなってきたなぁ……。

 もちろん、お兄ちゃんはわたしがねむくなったら、すぐにきづいてくれます。すぐに本をよむのをやめて、わたしをお部屋に――「わたし」のために用意していた代わりのお部屋じゃなくて、ちゃんとわたしのお部屋に――連れて行ってくれます。

 背中があったかくて、もっとねむくなりそうだったから、わたしはお兄ちゃんに言いました。

「おめでとう、お兄ちゃん」

 わたしは、そう言えたかな?

――ありがとう、皧

 そんな声が聞こえました。よかった、ちゃんとつたわっていたみたいです。

「これでよかったんだよね、皧」

 お兄ちゃんが、そう言っているのが聞こえました。そうだよ、お兄ちゃん。これが「せいかい」だったんだよ。

 今わたしが言ったこともきっと、お兄ちゃんにはつたわっています。

 だってもう、わたしたちはずっと前に「わたし」で、今は「お兄ちゃん」になっている人の中でずっといっしょになったんですから。

 やっとだね、お兄ちゃん。

 わたしにはわかっています。わたしがいなくなってから、お兄ちゃんがいろんなことをがんばっていたこと。だからたくさんの「わたし」がいて、その「わたし」のせいでお兄ちゃんもいなくなってしまって、でもお兄ちゃんをきずつけてしまった「わたし」が「お兄ちゃん」になって、お兄ちゃんのつづきをしてくれました。

 それくらい、お兄ちゃんはわたしのことがすきだったのです。それは、わたしだっておんなじくらいです。そのおんなじ気持ちをだいじにして、わたしもお兄ちゃんのことをずっとまっていました。

 だから、わたしたちはこうやって、やっとまた会えたのです。

 すごくうれしいです。だから、おめでとう、わたし。

「ふふふー」

「あれ、皧? 起こしちゃった?」

 お兄ちゃんがわたしに聞きます。どうしようかな……。でも何だかうれしいから、「うん」と答えます。

「そっか……じゃあ、皧。だっこー」

「だっこー」

 お兄ちゃんは1回わたしを下ろして、だっこしてくれました。

「ぐるぐるしてー」

「よし、わかった! ぐるぐるー」

 お兄ちゃんはわたしの言うとおり、わたしをだっこしたままグルグルしてくれます。たのしいから、わたしは「もっともっとー!」と言います。そうしたらお兄ちゃんはもっとグルグルしてくれます。もっともっとー! ぐるぐるぐるー!

「よし、もっとぐるぐるしちゃうぞー……!」

 でも、お兄ちゃんはちょっとつかれてきたみたいです。

 おじいさんみたいだよ、もう! でも、ずっとグルグルしてくれたから、やすんでいいよ。

「あ、ありがとう……皧」

 ちょっとぜーぜーしながら、お兄ちゃんはわたしをきれいなお部屋に下ろしてくれました。お兄ちゃんはどうしてわたしのお部屋がきれいなのか、ふしぎに思ったみたいですけど、そんなのはあたりまえです。だって、ここはわたしとお兄ちゃんが「こうであってほしい」っておねがいしたところなのですから。

 お兄ちゃんが、わたしのまわりはぜんぶきれいなんだって思えば、それにわたしだってじぶんのお部屋はきれいな方が気持ちいいから、わたしのお部屋はいつだってきれいなのです。

 ね、あたりまえでしょう?

 お兄ちゃんには、そのことわかるかな。

 まぁ、いいや。わたしとお兄ちゃんがずっといっしょに、わらっていられればそれでいいのです。

「ほっぺー」

「ほっぺー」

「うーん! 皧のほっぺ、ぷにぷにで柔らかい~☆」

「ぷにぷに~」

 ね、こんな風に! しあわせだから、それでいいのです。お兄ちゃんはわたしと、ほっぺとかお鼻とかおでことかをくっつけて、うれしそうにわらっています。それでいいのです。

 だって、これからはわたしたち、ずっといっしょだもんね。

「おやすみ、皧」

 おやすみ、お兄ちゃん。

 あしたも、あさっても、そのつぎの日も、わたしたちはずっとずっといっしょです。

 お兄ちゃんは、ずっとわたしと、今まで「わたし」といっしょにいた分まで、わたしといっしょにいるのです。

 わたしたち、こんどはずっとずっと、いっしょにいようね。

 ベッドでねむる前に、ちゃんとお兄ちゃんに向けてそう思います。きっと今のお兄ちゃんにはつたわっていることでしょう。

 おやすみ、お兄ちゃん。

 あしたは何してあそんでくれるのかな? たのしみだなぁ。

 また、あしたね。

ずっと、いっしょだからね。

こんにちは、ミルク(リーズナブルな低脂肪乳)が飲めないときは氷水を愛飲している遊月奈喩多です! 夏場もおいしいですが、冬に飲んでもいけますよ、氷水。

今回でこのお話『iによるiへのiの物語』は終わりです。始まりがあれば終わりもあるものなのです。

実はこのお話、以前からプロットだけは立てていた話だったこともあり、ほとんどはそれをそのまま流用していた(語弊がありますね)感じになっていましたが、プロットの段階ではもう少し違うオチでした。一応、生きていますからね。

最後なので、一応このお話に関することももう少し。

タイトルの由来ですね。

兄妹の名前の由来は「iの起結」で穢くんが語ってくれましたが、タイトルの由来もその辺りにあります。iには、穢・皧・英語のIぼく・わたしの意味を入れて……というのが一応の考えです。まぁ、発信してしまった以上、それは単に「わたし個人の解釈」でしかなくなっているので、その辺りは読者の数だけ答えが存在するということでいいのかも、とも思いますが。

そして最後に、後書きらしいことを。

私自身にも小さい弟がいるので何となく感じることですが、人間関係は、たとえ普段は相手を溺愛しているとしても、いつでも好きだけではいられないということが言えるのではないでしょうか。そんなことを私は思ったりしています。

だからこそ「ずっと変わらない純粋な思い」というものに皆さん憧れるのかも知れませんね。そういうお話もいつか書けるようになりたいものです。

では、またいつか。次回作でお会いしませう!

ではではっ!

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