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ウェブサーの紹介

2034年。ゲーム業界は完全に覆されることになる。

今までの据え置き型ゲーム機はほぼなくなってしまった。

流行りのゲームは、全て、スマートフォンで作られたもの、つまり、アプリのゲームばかりになった。

もちろん、据え置き型ゲーム機も存在し、一部の人間には人気がある。

しかし、売れ行きが伸びないので、なくなるのも時間の問題と言われている。

アプリゲームの中でも、一部で莫大な人気を誇るゲームがある。

名は、ウェブサーと呼ばれている。招待制なので、自らの登録は不可能。

そして、さらなる条件がある。


それは、18歳未満しか登録できないことだ。


年齢制限をされているが、18歳未満は登録できないのではなく、18歳未満ではないと登録が出来ない。


今年から中学二年生になる僕こと名来ならい 玲千れいちにも招待状は届いた。

メールが届いた者の18歳以下のアドレスを検索し、送られていない者に勝手に送られるシステムらしい。

このシステムを考えたのは誰なのか、それすら分かっていない。

18歳以下は完全にこのウェブサーにログインすらできない。

どう言うシステムなのか全く分からない。

19歳になると、自動的に追放されるシステムになっているらしい。

アプリからなので、パソコンからは入れない。ログインが出来るのは、スマートフォンだけだ。


もちろん、このことは親や先生にも話していない。

大人は、いない世界。誰もが憧れた、未成年だけの世界。

これは、その『未成年だけの世界』で繰り広げられる話。



「ナラレもこのゲームしろって。面白いよ」

「いや、ゲームはちょっと」

「面白いのにな」

「そう言う子ども騙しみたいゲームは嫌いなんです」

「ちぇ、つれねーな。あ、ワリ。今日はここで落ちるわ。また明日、学校でな」

そう言って、ログアウトするアニメアイコンのキャラ。

ナラレとは、僕のネット上での名前だ。本名からもじった。

僕の家は親が働いていて、連絡を取る手段として小学校高学年くらいからスマートフォンを持たされていた。

周りからは羨まれた。小学生で携帯なんて珍しいとは思っていない。

ここは田舎だから、そう感じるだけだ。きっと、都会へ行けばみんな持っているんだろう。

先ほど話していた『彼』も、同じ学校の先輩だ。

しかし、誰なのかは、分かっていない。


翌日、学校へ行くと、一部の人はウェブサーの話で盛り上がっている。

大人がいない世界と言えば、この教室も同じだろう。今だけだが。

隣の席の子が僕に話しかけてくる。

「おはよう、玲千!」

「ん。富海か。おはよう」

彼女は、小学校からずっと同じクラスの田布施たぶせ 富海とのみ

「ねえ、玲千もウェブサーしてるんでしょ?」

「と言うことは、富海もスマフォ持ってるの?」

「うん。玲千みたいに小学校の時に買ってもらったわけじゃないけどね。それで、ウェブサーでの噂、知ってる?」

「何のこと?」

周りに聞こえないように、僕の耳元で話してくる。

「実はね、最近、運営が出るようになったらしいの。それでね、運営に話しかけると結構な額もらえちゃうらしいよ」

「本当!?」

思わず、大きな声で言ってしまう。周りの注目を浴びる。

「・・・・やっぱりお前ら付き合ってんじゃねーの?」

「え? お前、知らなかったの? 名来と田布施、結構前から付き合ってるぞ? もう、セックスもしちゃったんじゃないの?」

「あーあ! 名来、うらやましいなー! 俺なんか今でも一人でだぜ?」

周りに非難された。ここで、必死こいて否定すると、またネタにされるので、僕は黙っている。あくまで僕はだが。

「は、はあ!? れ、玲千とは小学校からの腐れ縁だから! セ、セセセ・・・クスとか・・・・ば、バッカじゃないの!?」

彼女は違った。顔を真っ赤にして否定していた。

「だってなあ、玲千とか下の名前で呼んじゃう時点でねえ?」

「やー、間違いねーっすわ」

わはははと大きな笑い声をあげているクラスの男子を見ていて、朝からよくあんな事を言えるなと思う。

「富海、もう良いよ。ムキになったら、またバカにされるよ」

「ふんっ! 何で男子ってこう、バカばっかなのかな!」

チャイムが鳴った。


放課後、富海に「部活行く前に話したいことがある」と言われたので、体育館前掃除担当だった僕は、いつもならカバンを持って掃除場へ向かうが、カバンを教室に置いていった。

教室に戻ると、掃除を終えて、人がいなくなった2年5組があった。



つづく

新作、いかがだったでしょうか。

下ネタを織り交ぜて中学生らしさを出しましたが、NGだった人ごめんなさい。


次の更新は完全に決まっていません。

なるべく、連休明けくらいにはあげようと思っています。

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