自己紹介
ガラガラという音を立て、クラスの扉を開ける。
一気に視線が集まってきた。
いいか、これから俺はヴァン・トラスだ
そう、自分に言い聞かせる。
緊張はしない。だが、久しぶりのわくわくする感覚だ。久しく忘れていた、最初の頃の感覚。
考えてるうちに黒板の前に来た。
「これから一緒に授業を受ける新しい仲間だ。二人とも自己紹介して」
女の先生が言う。
「私はアリア・トラスです。この町に来てまだ浅いのでおかしなところもありますが、よろしくお願いします」
男共から歓声が上がる。ちなみに俺の顔はみんなには知られていない。この学園でも俺の正体を知っているのは学園長くらいだ。いや、校長だったか?
「……ヴァン・トラスだ。……よろしく」
だめだな、つい、無口が発動しちまった。くっそ、感情さえ昂ぶっていればさっきのアリアの前みたいになれたのに。男共の歓声で萎えた。
キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
さっきの男よりも煩い女の歓声。
まあ、顔だけは親譲りだからな。つーかこいつらシャイな奴が好きなのか?女難だ。
ちなみに俺たちの編入時期は夏休み明けだ。つまりこれから二学期の始業式。
学園長の話の間に俺の力を少し説明しよう。
まず第一の能力。『日本の学生』。
これはどんな相手にも気づかれなくなる。つまり、どこにでもいる学生って意味。これの力は他にもあるけど今は秘密。
第二の能力。『日ノ本一の兵』。
武器を持てば敵は無い。これはほんとにこれだけの力。ピンチになれば更に上の『大和魂』が発動する。
第三の能力。『白銀の戦鬼』。
攻守万能になり、白魔法とか光魔法とかができる。聖憲という独自のルールで一定の空間を支配できたりもする。
第四の能力。『銃撃特攻』。
こいつは、銃火器を創造してヒャッハー!てするやつ。戦艦の砲を召喚して、腕に装備なんてこともできる。
第五の能力。『黄金錬成』。
好きな物質をその物質の半分の量の物質を用意するだけで造る事ができる。ただ、材質はそのまま。逆に倍用意すれば材質も変えられる。
第六の能力。『超宇宙科学』。
こいつはすごいぜ。近未来兵器なんてもんじゃねえ。レーザー爆撃や、光速航行、ビームシールド、遠隔空間兵器、黒マスクの超能力、ビームセイバー、それでも守りたい世界があるんだー!、光の翼、残像、破動砲(字をよく見て!)なんてのもできる。
第七の能力。『悲しみの身体』。
これは、感情というものを破壊して、戦闘に特化する。段階は三段階進化できる。
第八の能力。『英雄にて主人公』。
こいつの力は前に言ったとおりだ。(二話あんた誰?参照)
気づいてるかもしれないけど、この八つの能力は今までに生きた世界の力がベースだ。
後半ほど強力な技ができる。前半は簡単であるが故に、土壇場で最強になる。
お、そろそろ始業式も終わるな。
今日はさっさと帰って寝るかな。
短い上に説明…。
もうすこしがんばろうかな。