第五話「explanation Ⅲ」
前回の続きです!
さて相澤さんはどうなる!?
ベッタベタな内容になっちゃいましたけど良ければ読んで下さい!
皆さんこんにちは。相澤です。大事件です。なんと…なんと私、告白されました!!
しかも、今日会ったばかりの男の子にです。
とりあえず、私はベッドから降りて杉坂さんと向き合う。こうしないといけないと思ったのだ。
「え、えと…なんで急にそんなことを?今日会ったばっかりなのに…」
私は少し戸惑いながら、そして、告白されたという嬉し恥ずかしさで顔を真っ赤に染めて聞いた。
「違うよ。相澤には何回も会ってる」
「え?」
杉坂さんと会った覚えはない。それどころか、『杉坂』という苗字を見たのも昨日が初めてだ。それは断言できる。
「岩崎って言えばわかってくれるか?俺は岩崎 章人のときに相澤を助けたんだ」
日本語的には少しおかしいけど必死さはしっかりと伝わってきた。本気で私のことが好きなんだと思った。
そして、思い出し、理解した。杉坂さんは私の初恋の人だ。
誰にも恋をしないで育って来た13年間。初めて恋をしたのは中学一年生のとき。初めて好きになった人の名前がが岩崎 章人と言う人。その頃、内気で根暗だった私はいじめられていたのだ。そんな私を助けてくれたのが岩崎さんだったのだ。でも、二年の半ばに転校してしまい、私の前から居なくなってしまったのだ。
その次の日からいじめは再開された。でも、私は必死に耐えた。岩崎と言う人との約束を果たすために。
「岩崎さん…?本当にあの岩崎さんなの?」
「そうだ」
その真剣な眼差しはとても嘘を吐いてる人の瞳には見えなかった。
初恋の人が目の前に居る。
私は杉坂さんに抱き着いた。
「会いたかったよ…」
岩崎さん…もとい杉坂さんはすごく背が高くなっていた。転校する前は私と10cmくらいしか高くなかったのにいつの間にか40cm以上も違く、顔が胸までしか届かない。
「俺もずっと会いたかった。相澤に会えなくて毎日が苦痛だった。約束は守れたか?」
杉坂さんも私を軽く抱いて頭を撫でてくれた。
約束とは別れ際に交わした事だ。とは言っても私が勝手に言った言葉だが…。『絶対に何があっても泣かない!約束するから!だから…!絶対に帰って来て!』そう約束したのだ。
私は杉坂さんの胸に顔を埋めながら言った。目から流れてくる涙を見せないために。
「私もそうだった。毎日が辛かった…。でも、ちゃんと約束は守ったよ。何があっても泣かないでいれたよ……」
「そうか。相澤は弱虫なのによく頑張ったな」
「杉坂さん」
「何だ?相澤」
「………あのね…その……」
言えない。たった一言なのに。ずっと言いたかったのに…!なんで言えない!言え!言うんだ私!
「わ、私も!私もずっと…ずっとずっとず~っと好きだった!杉坂さんのこと一時も忘れなかった!忘れることなんてできなかった…!」
言えた…。今まで胸の奥にしまい込んでいた言葉を言うことが出来た!
「俺だって相澤のことを忘れなかった!俺も好きだ!」
杉坂さんが私の顎を持ち私を見つめる。
私も杉坂さんを見つめ言葉を漏らした。
「杉坂さん…」
「相澤…」
私達はお互いの唇を合わせた。
初めてのキスはとても甘い感じがした。
唇を離すと杉坂さんは私を見つめて言った。
「俺は相澤が好きだ。そして、相澤も俺が好きだ。だから、付き合ってくれ」
二度目の告白を受けた。当然答えは……
「はい。これからもよろしくお願いします」
私は満面の笑みでそう答えた。
初恋は実らないとよく言われるけど、実る初恋もあるんだと私は思った。
キャラクター設定⑥
名前
・神稲 恋
身長
・160cm
体重
平均よりは下です。
血液型
・A型
誕生日
11月14日