第九話「club activities Ⅰ」
最近暇だな~。
旅館のお手伝いが今では愛おしいです。
では、本文をお楽しみ下さい!
「なるほどね~。珍しく沙奈ちゃんが悪いんだね」
沙奈ちゃんから代わりナレーションは私、相澤に戻ります。
さて、今は沙奈ちゃんに説教をしなきゃいけないときなんですよね。
でも……
「私は悪くないわよ!悪いのは一年生のゴミ共よ!」
断固として自分の非を認めないようです。
私は部室のごみ箱を漁ってみると、確かに『ベースの人が怖い』書かれた紙が10枚近くあった。その内の3枚はビリビリに破かれていた。他にどんなものがあるか漁ってみると、『相澤先輩ハァ…ハア…』とか『相澤先輩付き合って下さい!』とか書かれた紙が目に入ったけどスルーした。怖くなったのでこれ以上漁るのはやめにした。
結論を言うと……
「うん。一年生が悪いね」
迷いなく私は答えた。
「でしょ!?」
「でも!!」
私は続けた。
「北村君はともかく、杉坂君も巻き添えにすることはないんじゃないかな!?」
「俺はどうで━━━」
「北村君は黙ってて!今は沙奈ちゃんとお話してるの!邪魔しないで!!」
「す、すいませんでした…」
私は北村君を黙らせて話を続けた。
「杉坂君はなにも悪くないでしょ?なのに、杉坂君にまで八つ当たりして!恥ずかしくないの!?」
「恥ずかしくないわよ!!」
私がそこまで言うと沙奈ちゃんが反論してきた。
「こいつらがいけないのよ!私を哀れむから!私は哀れみが大っ嫌いなのよ!」
その言葉に私はもう堪えられなくなった。私の頭のなかで何かが切れた。
「そんなこと知るかー!!!!」
「っ…!」
私が一喝すると、沙奈ちゃんが怯えてしまった。いつも強気な沙奈ちゃんが怯えていた。
「そんなこと知らないよ。沙奈ちゃんがどう思おうと沙奈ちゃんの勝手だよ。だけど、人の好意を台無しにするのはどうかと思うよ」
私は声を荒げはしなかったが、はっきりと力強くそういった。
「じゃあ、どうすればいいの?私は人並み以上に不器用なのよ…。自分の感情すらコントロールできないのよ…!だから……そんな綺麗事しか言わない愛実なんて大っ嫌いよ!!」
「え?沙奈ちゃんっ!!」
そう言い残して沙奈ちゃんは部室から出ていき、どこかに行ってしまった。
・・・・・・・・・・・
さて、またナレーションが代わるぞ。ここからは杉坂、俺がナレーションをする。よろしく~。
「私、何か悪いこと言っちゃったかな…」
なんでこんなことになっちゃったかね~。
「愛実ちゃんは悪くないよ」
北村が愛実をなだめる。北村にしては気が利くな。
「北村君……私、沙奈ちゃんに嫌われちゃったかな?」
「大丈夫!愛実ちゃんは嫌われてないよ!沙奈ちゃんを追って仲直りをするんだ!」
「うん!」
「早く行くんだ!」
「はい!」
「(これなんて学ドラ?)」
そんな事を思っていると、後ろから申し訳なさそうに肩を叩かれた。
振り返ってみると新入部員がいた。
「あの、ここって本当に軽音部ですか?」
秋火がそう聞いてきた。確かに聞きたい気持ちは分かる。
「大丈夫。ここは演劇部じゃなくて軽音部だ。心配すんな」
にしても…。
「(どうしてこんな大事になってるんだ?)」
俺は心の底からそう思った。
本当にどうしてこうなったw
タグにガールズラブを入れた方がいいかな~?
皆さんどう思います?