序章
俺の名前は紫雨奏。しがない偵察兵である。
元はどこにでもいる大学生の一人だったんだが、ある時目を覚ましたら戦場に居たんだ。
そこには無償の平和などなく、欲しければ己の手で手に入れるほか無い、良くも悪くも弱肉強食な世界が広がっていた。
戦争、というものについてみんなはどう思うだろうか?
普通なら過去の歴史から「恐ろしいもの」「愚かなこと」「巻き込まれたくないもの」等と、忌避するのが当たり前だと思うが、俺はそうではなかった。
この世には様々なジャンルに愛好家がる。
それは誰が見ても美しいもの、可愛らしいもの、格好いいもの、渋いもの、等がある一方で、
多くの人間はそれをよしとせず、嫌う一方一部の人間は好む。
そんなものがある。
俺の親は戦争反対派の人間で、うっかり戦争兵器や戦時中の思想、出来事を口にしようものなら何度聞いたかわからない戦争への教訓と、それをかき消すような罵詈雑言で真っ向から潰さんとしてくる、なんというべきかわからないがとにかく物分かりが悪い人間だと俺は思っていた。
だが、そんなことをされたところで趣味を捨てられるほど俺は軟な人間じゃなかった。
まぁ、はたから見れば俺の方こそ物分かりの悪い基地外だとでも思われていたことだろうが。
とにかく俺は、反対意見ばかり口にする親の目をかいくぐり、戦争系のゲームを日々楽しんでいた。
俺は兎に角、突撃していくことを得意とせず、ひたすら安全圏から、時には前線で危険を顧みず偵察や支援に特化して試合を繰り返していた。
そもそもの俺の得意武器がSRやMRであったからであろう。
ネット用語でいうところの芋砂戦法をするときもあれば、突撃しないなどと言ってサブウェポンのハンドガンを構えて敵地に潜り込み、エリアを占領したりとスリルもまた好みであった。
それは俺がこの不思議な世界にやってきてからも同じことである。
俺がやってきたところはいくつも見知ったシステムが存在するが
同時に知らないことだっていくつもある。
そんなわけで、これからの出来事を不定期にでも書いていこうと思う。
おっと、敵襲だ。
じゃ、またな。




