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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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未完結のコメディ3

わがままロリっ娘、自壊する!

作者: にゃ~

 【最後の切り札!?】


 ロリシィは耳が花で、髪が長くて、胸から垂れ流した水のローブで隠れる胴体以外は、ほとんど剥き出し裸の女の子。


 彼女の属性は水なので、とても泳ぐのが上手い。

 水中は勿論、地中、空中、宇宙。あらゆる空間、あらゆる次元の中をロリは潜り現れ、滑るように自由に泳ぐ。


 当然、攻撃面においても、水はあらゆる形を見せる。

 晴れた日の原っぱの午後。ロリが少し手足を振るうだけで、無数の水の槍や、降りしきる水柱、極太ビームに天体サイズのボールが放たれた。


「それっ! 見なさい、ワタシの多彩な攻撃を!」

「わあ! 確かに多彩だ!」


 これにはロリより背の高い殺戮マシーン、赦悪ギラーも怯んだ。

 フード付きジャケットに水着とサンダル履きの、この子は肉体性能でロリを上回り、今までロリが考えた全ての技のデータをラーニングしている。


 しかし、そんなシャークも毎回テキトーに出てくる新しい技の数々には、対応しきれないのだ。

 フードのピアス付き三毛ネコミミを盛んに動かし、ギラーは呆れたようにツッコんだ。


「って、毎回カタチが違うだけで、どれも似たような効果じゃない。新しい技を見せなさいよ」


 ロリは指摘を受け止めて、新しい技を披露することにした。


「そこまで言うなら、見せてあげましょう! ワタシがインファイトのシメに組み込む予定の、高威力技を……」

「そこまでは言ってないけど、見せてもらおうじゃないの。どんな技だろーと、この赦悪ギラーが正面から撃ち砕いてやるわ」


 ロリの体が宙に浮かび、波打つ髪先が持ち上がり、カラフルな虹彩が眩さを増していく。

 そして、ギラーの身構える前に、ロリの体は炸裂した。


「自爆」

「だからって、自ら砕け散らないで~!?」


 ──ドッパァアン!


 辺りに破壊的な水しぶきが飛び散り、ギラーがはったバリアドームを抉り削る。

 当然、体を炸裂させたロリは膝をついて消えて死ぬが、ギラーは油断せずに身構えた。


 ロリシィのランクは、ギラーと同じく、最高のSSSランク。

 S死から戻るの S凄く S素早い の名前の通り、復活においてのリポップ場所に制限がなく、必須インターバルも皆無。


 これまでのデータからしてロリは、気を抜いたところで不意討ちコンティニューで殴ってくるはずだ。

 いつまでも現れないロリを、赦悪ギラーは身構えたまま、待った。


 ……待ち続けて、ついに夕方になった。ギラーは三角座りをやめて立ち上がり、消えたロリを探しに行くことにした。

 どうなってんのよ、あの殺害対象は。あんまり心配かけるんじゃないわよ、全く……。


 ギラーは頭の中に内蔵している、生体センサーの目標を定めた。

 居た。そう遠くはない。西に300、話し声がする。


「──って、嘘でしょ? この方角。この、座標、は……」


 ギラーがマクロフのファミレス店へ到着すると、ちょうど何皿目かのハンバーグ・ライスセットがロリのテーブルへ到着したとこだった。


「これで、最後のハンバーグライスです。いちごチョコレートパフェは、後ほど持ってきます」

「ありがとうございます。マクロフ」

「こら~! 技を見せ終わって、満足して帰るな~!」

  【親娘の時間】


 空にしたハンバーグの皿と、食べ始めの山積みパンケーキ。

 ご飯にがっつく殺害対象の戦闘データから生み出された生体兵器と、ぽけーっとした無表情で彼女を眺めるターゲット。


 見ただけでは分からない彼女たちの関係を、追加のパンケーキとドリンクを運ぶウエイトレス型マクロフの、人間擬態カメラアイのみがとらえていた……。

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