表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お題シリーズ4

幸いな怪我

作者: リィズ・ブランディシュカ



 怪我をしてよかった。


 ベッドの上にいる俺は本当にそう思った。


 乗っていたバスが事故った時は、これ以上の不幸はそうそうないと思っていたけど。


 まさかその上があったなんてな。


 怪我をしていなかったら今頃どうなっていたか分からない。


 俺、あの時は銀行にあわてていって、お金をおろしに行く途中だったんだ。


 電話がきて、おふくろが病気で倒れたから、すぐに金が必要だって言われたから。


 とんでもない金額を要求されたけど、てんぱっていた俺は信じてしまった。


 知らない人間の声だったから、その時怪しむべきだったのに。


 あのままだったら、確実に電話の言いなりになって、知らない人間の口座に大金をふりこんでいただろう。


 でも、結果的にはそうはならなかった。


 怪我をした事で実家に連絡がいったらしく、おふくろが電話してきたからだ。


 それで、詐欺の電話を受けた事が発覚した。


 大金をなくさなくて本当によかった。


 うん?


 怪我した方がお金かかるんじゃないかって。


 いや、それほどでもないさ。


 だって、事故での怪我は擦り傷だけだったし。


 体がこってきたので、ベッドから降りてのびをする。


 日ごろ、食事の時間を惜しんだ激務を続けたせいで栄養失調だったから、怪我の検査が終わった時にそっちがやばいっていって言われて、ベッドにのせられたんだよな。


 でも、数日で退院できるって。


 仕事のしすぎは良くないな。


 これを機会に、自分の働き方をあらためてみるか。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ