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54# さらわれたディアーナ

ジャンセンが窓の外に身を乗り出したとほぼ同時に、レオンハルトが屋根の上の魔法陣の場所に居た。


ディアーナの声に反応し、階下からそのまま屋根に飛び乗ったレオンハルトは掻き消されるディアーナの指先に触れたが、間に合わなかった。


階段を上がって来たスティーヴンは、ジャンセンに詰め寄る。


「ディアーナ嬢はどうした!お前がついていながら、なぜ、こんな事になっている!」


「私を責めた所で、何になるんです?そんな時間があるなら、さっさと動いた方がいいでしょう?何で、こんな無駄な時間を費やすんですかね、人間って。」

悪びれる様子も無く、鬱陶しそうに返事をするジャンセン。


「ぐぅう!!」

ジャンセンに詰め寄ったものの、怒りの矛先を何処に向けて良いか分からなくなったスティーヴンは項垂れる。


「ジャンセン、めんどくせーから王子サマからかうな。それより早く後を追いたいが、俺一人だと心許ない。だから、お前もスティーヴンも来い。」


一旦、屋根の上から部屋に戻ったレオンハルトが二人に言えば、ジャンセンが口元に指の背を当て笑う。


「お姫様を救うナイトの役を譲ってくれるので?」


「ディアーナが無事である確率が上がるなら何でもいい。俺を盾にしたまま、お前達がディアーナを助けてくれても構わない。」


スティーヴンは、レオンハルトを意外な事を言うんだ、みたいな頓狂な顔をして見ており、ジャンセンは眉間にシワを刻み、唇の片端を上げる。


「ハッ…!そうですか…自分はどうなっても構わないと」


不愉快だと言わんばかりに。


「じゃ、後を追いますか。幸い、彼女は私が魔力でマーキングして渡した短剣を持ってますので、場所はすぐ分かります。私は転移魔法が使えないので、徒歩になりますがね。」


「構わない、走る。」

レオンハルトが言った。


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