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43# エイリシア

「さすがは、元海の巫女、予言者といった所でしょうか?弱っている者の記憶を僅かに覗けるようですね。」


暗闇から滲むように現れたジャンセンは細身の剣━━刀を持って立っていた。


「その、藍色の髪に金の瞳は、私にとっても大切なのでね、貴女のような醜悪な………レオンハルト様風に言うならババァ?…に渡す訳にはいかないんですよ」


ジャンセンは刀を構え、一歩踏み出した足に重心をかける。


腕を斬り落とされた女はフルフル震えると、自身の身体を抱き締め頬を紅潮させた。


「ステキ!ステキ!こんないい男達に大事にされてるなんて!絶対なるわ!私、絶対に彼女になる!」


シュルルルと地面を大きく這いずる音が鍾乳洞に響く。


「うふふ、彼女になったら二人とも食べてあげる…嬉しいでしょう?ねぇ?」


女の身体が大きくしなり、地面を激しく叩く。


突如、鍾乳洞の中央にあった大きな氷塊が破裂した。


「レオンハルト様!」


氷塊の破裂に伴って鍾乳洞が崩落してゆく。

ジャンセンは、動けなくなったレオンハルトの腕を無理矢理引っ張り階段を目指した。


「うふふ、私はエイリシア、忘れないでね…あなた達を美味しく食べてあげるから…また遊びましょう?」


女は高笑いと共に消えていた。

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