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35# オリハルコンのナイフ

とりあえず、宿を取り部屋に入る。

ちょっと贅沢に一人部屋を3つとった。


「ジャンはどうするの?」

町に入る前日に聞いてみたが、必要無いと言われた。

雨さえしのげれば、何処ででも休めると。


「町に居る間は、修行は無しで」

ジャンセンが言うと、あからさまに不満の声をあげるディアーナ。

「え~!そんなぁ、師匠!」

「師匠呼びも許してねーから!町には隠れて修行する場所も無いし、宿を一人で抜け出すとかは絶対許さないからな!なんだったら、一人で鍛練でもしとけ」


それで私は部屋でスクワットをしています。

そして、ブーブー文句を垂れていた私に、ジャンセンがナイフをくれたので、それを扱う練習を。


「姫さんは、剣の才能が全く無い。と、言うより剣なんて持って歩けないだろう?レオンハルト様や殿下に何て説明するんだよ……努力がバレたくない人が」


「うっ確かに…」


「だから、このナイフ渡しとく。これなら袖の下とかに隠して持っておけるし、分からないだろうが、オリハルコンて貴重な鉱石から出来た品だから、こんな小ささでもやわい剣とかなら折っちまう位の強度あるし」


「ほう!これが、あの有名なオリハルコン!」


「……何で、冒険者でも、戦闘職でも無いご令嬢がオリハルコン知ってんだよ……」

前世の知識っぽいです。ゲーム知識です。



そんな、昨夜のやり取りを思い出しつつ、クスッと微笑んでしまう。


何だろう、ジャンセンと居ると懐かしい気がする。

黒髪に黒目で、姿が日本人ぽいからかも知れないが、それ以外にも何か……


「お兄ちゃん…みたい…」

無意識に呟いた自分の声に驚く。


「えっ!お兄ちゃんて、なに?」

オリハルコンの小さなナイフを両手で握り締めた。




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