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24# 私の知らない私

「行くよー!」


鈴のような、可憐でよく通る少女の声が建物全体にこだまする。

ディアーナ達がアジトから外に出て声の方を見ると、自分が捕らわれていた場所が山の中腹にある石造りの砦だと知った。


そして、その砦の上に剣を高く掲げたオフィーリアの姿が


「兵士の皆さんは除外するよう気をつけるけどー、今から建物ん中、焦がすから!誰一人許したりしないから、お前ら狂い躍りながら消え失せてしまえ」


高く掲げた剣の先に雷を纏わせる。

美しい少女であるがゆえに宗教画のように美しく、畏怖を感じさせ尚、恐ろしく見える。


「やめなさいレオン!」


砦の正面入り口の前に立ち、頭上に居るオフィーリアにディアーナが呼び掛ける。



「…ディアーナ…?」

ディアーナの呼び掛けに驚きを通り越して狼狽えるオフィーリアが砦の上から顔を覗かせる。

オフィーリアの顔を見たディアーナは、慈愛に満ちた笑みを浮かべた。


「やめなさい、レオン…私は無事でしょう?これ以上あなたの傷を増やさないで……ね?」


言い終えた途端、カクンと力が抜け足元から崩れ落ちる。

傍らに居たスティーヴンに身体を支えられたまま、私は意識を手放した。



━━━━━元日本人の私でも、ディングレイ侯爵令嬢でもない私が居た━━━━━━


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