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19# 人身販売組織

「とにかく、あんたは侯爵令嬢だしかなり有名だ。オークションに参加する金持ちの中には貴族も大勢居る。名前も有名だが、あんたは見た目もイイ。あんたをペットにしたい奴等はさぞ金を積むだろうよ」


「まぁ、そうですの?わたくしを人質にして、父から身代金を取るつもりはありませんの?」


「そんな危険な橋は渡らない…お前な、貴族に買われたら身を明かして助けを求めれば何とかなるとか思ってんだろ?」


「思ってませんわ?だって、あなた方の客ならば、あなた方同様クズでしょう?わたくしを助ける事で自身の悪事を暴露するような真似はしないでしょうね。」


それに、あの父が私の為に大金を出す訳がない。

もう私はディングレイ家にとって不必要な人間なのだから。



「だったら、何だ、その落ち着き様は!」


「…もっと恐ろしい事が起こる気がしてますの」


部屋の扉がバンっと勢いよく開いた。

「今日はついてるぜ!もう一匹上玉を捕まえたぜ!」

もはや名前すら忘れたが、すね毛のオカマが手を拘束された少女を連れて来た。


「ジャンは先に頭んとこ行ってろ、俺はこいつらの準備してから行く!」


頷くと部屋を出て行くジャンと呼ばれた黒髪の青年。

部屋を出る際に、目配せにも似た視線をディアーナに絡ませた。

たが、ディアーナはそれに気付いていない。

それどころではない。


「やめて!私を此処から出して!」

「ハッハー!泣き喚いても無駄だ!お前らは金持ちの変態のオモチャになるんだからな!」

「そ、そんな!ひどい!」



確かにひどい…ひどい茶番である…。


目の前で繰り広げられる、すね毛のオカマとオフィーリアの茶番劇は…。

私を助けに来た…のかしら?お祭り騒ぎしたいだけでは…。


「お前ら、着てる服を脱げ!全裸になって、こっちの服に着替えろ!」


オカマが取り出したのは薄いヴェールのような生地のワンピースで、裸になってそれを身に着ければ全てを晒す事になる。


と、言うかオフィーリアの前で脱ぐって、あの変態レオンハルトの前で脱ぐって事でしょう!?


「はぁ?そんなのは、ごめんですわ。あなた達みたいな心も見た目も汚いオッサンがわたくしの肌を拝むなんて、百年早くてよ」

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