表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/186

13# 瘴気を祓う

地割れの現場には三人で辿り着いた。


さすがのスティーヴンもレオンハルトの様子にただならぬ不安を感じたようで、陛下からディアーナ嬢を護るように言われているのだからと疲労した身体に鞭打って同行した。


幸い、発見がギリギリ早かったのか魔物が生まれる前に瘴気を浄化して穴を塞いだ。


レオンハルトは地割れに向かい剣に魔力を込め、黒ずんだ空間を切り裂く。

剣の軌跡に従うように、蜂の巣のような模様の透明な壁が宙に浮かび上がる。

透明な壁はインクに紙を浸したように、ジワリと黒ずんだ瘴気を取り込むと、ガラスのように砕け霧散した。


霧散した欠片が光の粒子になって舞うのを見ながら、その幻想的な光景に感嘆の溜め息を漏らすスティーヴン。


「何と美しい…まるで神の祝福のような…」


光の粒子を纏ったレオンハルトは剣を納め、フゥと息をついて振り返る。


「間に合って良かったよ!いゃあ、お疲れさん!」


満面の笑みを浮かべながら軽口を叩くレオンハルト。



一方ディアーナは


そんなレオンハルトを睨む。

きつく唇を噛み締めながら、自分の心臓の位置を強く強く握りしめていた。


━━━この言いようのない不安はナニ…?━━━


レオンハルトの笑顔に、心の中で僅かな怒りを孕んだ哀しみが頭をもたげた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ