第3話 花子の話
花子さんとの対戦。カイトとぴちょり姫は勝てるのか?
学校の様子がおかしい!黒い雲に覆われた学校に向かったカイトとぴちょり姫!あおいトカゲのテケテケの群れは追い返したものの2階のトイレで花子さんと出くわすのです。
「おい!」
「何?」
「話しかけないで良いのか?」
ここは小学校の女子トイレ。スマホ片手にぱしゃぱしゃ写メ撮ってるおかっぱ頭の少女花子さん。花子さんは白いブラウスに赤いスカート。伝説通り。ぴちょり姫の話では凄い妖怪との話だが、一向に何もしてこない。
「ここで首を取る!」
「ちょい。」
「花子!何よ!」
「あなた達!あたちと戦おうとちてるけど。もうあたちの勝ちが決まってるでちからね!戦わなくて良いでちよ!」
「なんだと!」
「どうしてよ!?」
「だって!男子が女子トイレ入ってる写メ撮れたでちからね!」
「いつの間にッ!?」
二人は個室の中の花子さんのスマホを覗き込むと今女子トイレに入ってるカイトとぴちょり姫が撮れています!ちゃんと女子トイレの標識も入るように!ばえてます!
「それにあたちこういうのも撮ってるのでちね!」
「ぶっ!!」
「あちゃー~ーー!」
二人が花子さんのスマホを覗き込むと、体育館裏で抱き合うカイトとぴちょり姫、手繋ぎデートするカイトとぴちょり姫、カイトの家で風呂に入るカイトとぴちょり姫が写っています。驚く二人!!
「これは、ヤバイぞ!」
「そ、それがどうしたのよ!そんなの恋人なら当然でしょ!!」
「じゃあ、これはどうでち?」
花子さんがスマホで見せたのはぴちょり姫がカイトに出会う前のカイトとナナルの手繋ぎ姿!ナナルはカイトの幼馴染みの女の子で少し前まで良い仲だったのです。
「うが~ーーー!!」
「ちょ、!!」
キレるぴちょり姫。抑えようとするカイト。騒がしい二人と対極に花子さんという幼女は澄まし顔。
「花子!!お前はここで倒すわよッ!」
「しゃあないか。」
「じゃあ、しょうがないでちね!ここじゃ狭いでちね。亜空間プリーズ!」
「わっ!」
「や~ーーー!!」
花子さんの周りに黒い渦が広がり、花子さんもろともカイトとぴちょり姫が渦に飲み込まれます。黒い黒い空間の中、三人は流れて行きます。ぴちょり姫はミニスカート押さえてます。フワフワした不思議な空間。そのまま三人は穴に吸い込まれ出た先は、砂漠だったのです。
「やる気出てきそうな場所だな!アニメみたいだな!」
「そんな事言ってないで!来るわよ!」
おかっぱ頭の花子さんはこの砂漠の中自分の五十倍の高さがありそうなゴーレムを召還。カイトとぴちょり姫はアクションマンガではあまり無いことですが引きましたのです。さらに花子さんは体長三十メートルのマンイーターを呼ぶのです!
「なんだよ!あれ!!」
「こら~ー!彼女おいて逃げるな!」
カイトはゲーマーらしくゴーレムとマンイーターから距離をとって腕を突きだし水玉発射。ゴーレムに全弾命中させるも効果無し。ぴちょり姫はマンイーターから逃げ回るもカイトの助け無し!喚くぴちょり姫!!花子さんはゴーレムの肩の上でスマホぱしゃぱしゃ写メ撮ってます。
「はあ、はあ、こうなったら!カイト!こっち来て!!」
「ど、どうすんだよ!効かねえぞ!これ!!」
二人はゴーレムとマンイーターに囲まれたのです!その時ぴちょり姫はカイトと手を繋ぎ右手を天にかざします!二人の周りに巨大な水の渦が出来、数メートル先のゴーレムとマンイーターもろとも竜巻並の渦潮が飲み込みます!カイトは初めてぴちょり姫の本気を見て思います!こいつ、つえぇーーと!
ゴーレムとマンイーターは巨大な渦潮に飲み込まれそのまま砂漠の彼方の方へ言ってしまいます!勝ち誇るぴちょり姫!!ほうけるカイト!二人はそのまま黒い黒い空間を通り学校の女子トイレに戻ります。そこには既に花子さんがいます!
「どうよ!倒しましたわ!花子!」
「ぷぷッ!あたちこんなもんじゃ無いのに!まあ、楽ちかったから良いよ。黒い雲無くつね!!」
「やった~ーーー!!」
「あと花子!!写メデータ消しなさい!!消さないとぶつわよ!!」
「良いよ!!消ちてあげる!!」
スマホの写メゴミ箱に入れて空にするのを確認するぴちょり姫!!カイトは思うのです。ナナルの写メ、相当やだったんだな。まあ、前カノの写メのようなものだからなあ。幼馴染みなだけだけど。
「はあ、良かった!!これで帰れるわ。」
「また来てね!!」
「来たくねえ!!」
「ぷぷッ!!あんた女ったらしでちよね!!」
「嬉しくねえ!!」
夕日が赤くなっています。学校の雲は去りましたがもう夕方です。ぴちょり姫は疲れたのかカイトがおぶってます!!
「カイトぅぅ~ーーー!!疲れた~ーーー!!」
「ハイハイ。で、風呂入ってくのか?」
「カイト!!一緒に入る?」
「ハイハイ!!でもちったあ、ぴちょりは胸大きくならんかね?」
「だーかーらー、カーエールーのー妖怪なのよ!!分かって!!」
「また、股が濡れてるぞ?」
「だーかーらー、そーれー言うな!!」
こうして二人は赤い夕日の中ぴちょり姫をおんぶしておうちへ帰るのです。
おしまい
なんとか書けました。少しは長く書けるようになってきたかな!一万文字はまだ遠い!!読んでくれた皆様ありがとうございます!!