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【現実ノ異世界】  作者: 金木犀
嘱託職員 塚田卓也
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15 志津香の施設案内 (大規模作戦3日目)

「よう、志津香」


 志津香と別れてから15分くらいで俺は食堂に戻って来た。

 先ほど俺が座っていた場所に志津香がちょこんと着席していた。

 恐らくずっとここで待ってくれていたのだろう。

 俺は待たせてしまったことを詫びる。


「悪いな、待たせて」

「平気、今来たとこ」

「いや嘘つけ。ずっと居ただろ」

「ふふ」


 突然のボケに思わず突っ込んでしまう。

 無表情ボケ…新しいな。

 ていうか、表情が変わらないだけで意外と感情豊かかもな。


「志津香って、お笑い番組とか好きだろ?」


 世間で全く流行っていない、誰も笑っていないようなフリップ芸とか見て大ウケしてたら笑えるな。


「すごい…その通り」

「あ、やっぱり?」

「どうして分かったの?」

「ああ、実は俺昨日"竜胆志津香検定準1級"を取得したんだ」

「そう」


 俺の定番の小ボケは華麗にスルーされる。

 そういう"返し"なのか、単につまらなかっただけなのかは不明だ。


「…私も欲しい」

「ん?何がだ?」

「"塚田卓也検定1級"」


 掘り下げてきたよ。

 中々の強者(つわもの)ですな、この娘。


「1級ともなると…司法試験くらい時間がかかるぞ?ロースクール行かないと」

「頑張る」

「分からない問題があったら何でも聞けよ?」

「うん」


 そんなバカなやりとりを、意外とノリの良い志津香と交わした。


「それで、最初はどうする?」

「んー…ジムとかってもう空いてる?」

「24時間空いてる。インストラクターは10時から来る」

「お、じゃあ行ってみてもいい?」

「うん」


 個人で使う分には年中無休のジム…素晴らしい。

 越後湯沢とかにあるバブル期に建てられたリゾートマンションの施設みたいだな。

 住民は温泉・ジムいつでも利用可能的な。

 そんな昔のスキーブームを思い出しながら、志津香の後に付いて行く俺だった。



「ここ」

「おお…」


 案内されたのは特対施設の地下2階。

 その半分がトレーニングジムとなっていた。


「あっちはプールの客席入り口」

「広…」


 地下2階の半分がジム、もう半分がプール観客席になっており、地下3階に修練場とプールが入っているという。

 ジムと修練場は中の専用階段でつながっていて、簡単に行き来することができる。

 修練場は、柔道や剣道その他格闘技の試合ができるようなスペースで、ここで模擬戦などを行ったりする。


 プールは入りたい場合は地下3階から、見るだけなら地下2階の入り口から入り、それぞれ中で行き来はできないようになっていた。


 かなり本格的な施設に、俺はかなりテンションが上がっていた。

 別に何か一つのスポーツを打ち込んでいるワケでは無かったが、体を動かすのは好きなのでこんなに本格的だと嬉しい。

 それに先日の"1年間の修行"の時はずっと同じ道場だったので、トレーニング器具を使ってみたい気持ちはすごくある。


「入る?」


 俺がウズウズしているのを悟った志津香が、俺に聞いてきた。


「いいのか…?」

「いい。トレーニングウェアは借りられるから、手ぶらでも利用できる」

「マジで?いくら?」

「1着100円」

「やすっ!!」


 申し訳程度の料金徴収。

 洗濯代にもならんだろうに…公務員の福利厚生バンザイ。


「…じゃあ、ちょっと体動かしていっていい?」

「分かった。じゃあ行こう」

「ありがとな。案内してくれてるのに、いきなり止まっちまって」

「いい。今日は卓也とずっと一緒にいるから」

「そか」


 なんて慈悲深き御言葉…!神様仏様志津香様だ。

 ということで、俺たちは始めにジムで体を動かすことにしたのだった。







 _________________









 受付ではレンタルウェアの他にプロテインやトレーニング器具なども販売しており、民間の施設みたいだった。

 志津香とは一旦更衣室がバラバラになり、そこを抜けた先で合流した。


「よっ」

「お待たせ」


 俺は上が青い半袖シャツに下が紺のハーフパンツ型のウェアで、志津香は上が薄いピンクに下が黒の俺と同じようなウェアを着ていた。


「卓也、筋肉凄い」

「実は鍛えてたんだ」


 ワンサイズ下のを選んでしまったようで、結構ピッチリ目だ。

 もう少し余裕のあるサイズにすればよかった。


 というか、志津香も結構着やせするタイプだな。

 身長は155くらいだが、スタイルが良いのが分かる。

 いわゆるトランジスタグラマーというやつだ。


 と、知り合って間もない女子の体をあまりジロジロ見るのはよろしくないな。

 さっさと運動しよう。


「じゃあ早速…」


 俺が志津香に、とりあえずランニングマシンでもやろうかと声掛けしようとしたところ、どこかから歓声のようなものが聞こえた。


「ん?なんだこの声」

「多分、下の階」


 下の階と言えば、修練場だよな。

 大会でもやってんのか。


「ちょっと見に行ってもいいか?」


 俺が志津香に訊ねると、頷いて返事をする。

 そこで俺たちはジムの中にある階段で、下の階の修練場に向かう事にした。

 ベンチプレスやサンドバッグのあるコーナーを通り過ぎ階段を下ると、だだっ広い空間が目に入った。


 その空間はいくつかのエリアに分かれており、剣道のための木の床や柔道の為の畳、レスリングの為のマットなどなど。

 競技によって異なる床面で、ある程度判別できるようになっていた。

 その中の一角に人だかりができていたので行ってみると、そこはどうやらフリースタイルエリアのようだった。



 そして人だかりの先では、若い女子職員が屈強な男性職員を圧倒的な強さで倒していたのだった。


いつも見てくださりありがとうございます。


首が痛い…

寝違えたかな?

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