【第4章の登場人物】※4章まで見た方用
犯人突き止め隊
・塚田 卓也:主人公。調律者の能力で、様々な物の数値を操作できる。横濱の一件で大量にできてしまった清野への借りを返すため、彼の依頼で特対に嘱託職員として潜入。大規模作戦に参加しながら一年前に自殺したとされる和久津 沙羅の調査を行うことに。
調査の結果和久津は生きており、伊坂 離世という指名手配中の高校生と共に警官殺しの真犯人を追っている事を知る。1課の職員を仲間に引き入れながら彼女らと協力して真犯人を追い詰めるが、更なる脅威と対峙することになった…。
大規模作戦ではC班医療チームに所属。
・伊坂 離世/葛西 芹:1年前まではただの女子高生だったが、ある日警官が警官を殺害している現場を目撃してしまい、そのまま警官殺しの濡れ衣を着せられ能力者の間で指名手配となる。しかし逃亡中に【対象に誤解を植え付ける】能力を身に付け、その能力を駆使して特対に『葛西 芹』という架空の4課職員として潜り込む。和久津に開泉者ではないことがバレるも真犯人確保に協力してくれることとなり、以降二人でずっと調査を続けていた。
卓也と合流してからは一緒に調査を進め、嘱託最終日には卓也が考案した囮作戦を決行。犯人確保とはいかなかったが自分への容疑が晴れ、元の見た目と身分を取り戻すことが出来た。来年の4月からは特対に入職する予定。
・和久津 沙羅/古森屋 夏美:1年前に自殺した1課の能力探知能力者。4課に入職してきた葛西の能力チェックを担当したところ、彼女が完醒者だと気付き興味本位で接触する。
事情を全て聞いた上で真犯人探しを手伝うことに決めると、自らを死んだことにし『古森屋 夏美』として特対に再入職した。調査が滞ってしまったときのために、伊坂により自分の遺書に【なんの変哲もない遺書】と誤解の能力を施してもらい、第三者に自身が別の身分で活動していることを伝える博打をしたところに卓也が駆けつけた。
解決後は元の役職に戻ることに決め、ネクロマンサー確保に燃えている。
・清野 誠:卓也の高校時代からの友人。液体を操る能力者。横濱での協力をダシに以前から気になっていた和久津の死を卓也に調べさせた。
嘱託期間4日目に特対本部に訪れた際和久津本人の口から真実を聞き、その後は卓也の囮作戦に協力した。
囮作戦の起点となる卓也の『私が犯人です』発言を受け黒瀬からは卓也の奇行の原因だと勘違いされ、施設の廊下で激闘を繰り広げる事に。
同僚からの評価は低く、怖がられているか嫌われているのだが、本人は微塵も気にしていない。
・竜胆 志津香:1課所属の職員。植物を操る能力を持つ。大規模作戦ではC班唯一の1課として参加するも、敵の攻撃から仲間を庇い致命傷を受けてしまう。だがその直後、卓也の規格外の治療により一命を取り留めた。
命を救ってくれたお礼として卓也にお弁当を手作りし、さらに特対施設の案内や警察の事を教えてくれるなど色々と世話を焼いてくれた。
卓也が伊坂たちと作戦会議をしている所に訪ねた事で、流れで警官殺しの真犯人を追うことになる。囮作戦中は会場で職員の出入りをチェックし卓也に伝えるという役目を果たした。
この世で最も優れた『クーデレ』『素直クール』属性を持つ。
・水鳥 美咲:1課所属の職員。念動力を使うサイコキネシスト。10年前に自身の能力の暴発で視力と歩く力を失った。しかし嘱託職員・都築の紹介で卓也と出会い治療を受け、10年ぶりに目と足が使えるようになった。
お礼の名目で卓也に手作り弁当を差し入れに行った際、"声"から和久津の存在を認識し、流れで警官殺しの真犯人を探すのを手伝う事に。囮作戦中は職員の動きをコントロールし、卓也が作戦を遂行しやすいよう貢献した。
A班進攻作戦では、大規模組織【CB】のリーダー上北沢と互角以上の戦いをし、能力練度の上昇を自覚した。
以前までは度重なる目と足の治療の失敗で、何事にも期待しない思考を持っていたが、今は素直で思いやりのある本来の優しい性格が前面に出てきた。
・風祭なごみ:1課所属の職員。美咲の友人で、よく身の回りの世話をしていた。卓也が治療をしに来たとき部屋に居たが、黒瀬の粗相を止めもしなかったことで卓也から疎まれていた。しかし翌日真っ先に卓也の元へ謝罪をしに来て、それ以降何かと話をするようになった。組織内での交友関係が広い。
ファッションやグルメなどの流行に敏感で、女子力は高め。特対でもできる最大限のオシャレをし、それを友人にも共有している。志津香となごみに弁当作りをするよう吹き込んだ張本人。3日目の夜に志津香を伴って卓也の部屋に訪れた際、卓也が伊坂たちと部屋に居るのを目撃し、流れで警官殺しの真犯人を追う事に。囮作戦中は美咲と同じく会場をコントロールし作戦遂行に貢献した。
A班進攻作戦では一瞬の油断から敵大幹部の一人に捕まり快楽目的の拷問を受けるが、持ち前の精神力で耐え抜き駆けつけた卓也の治療を受け事なきを得た。後日、なごみの惨状を見た卓也が怒りのままに敵大幹部に同じような仕打ちをしていたということを駒込から聞き、胸にモヤモヤするものが生まれたり。
特対
・鬼島 政道:特対部長代理。何かと卓也に便宜を図ってくれる。大規模作戦ではA班の班長を務めた。
今回清野が嘱託職員募集に卓也を推薦したことを知り、間を飛ばし稟議決済をして卓也の採用をスムーズに完了させた。その時はまた何か面白いことをやるのかと期待していたが、蓋を開けてみればとんでもない陰謀の最も近い場所におり、さらに卓也の評価を高めた。
・駒込 瓜生:1課の職員。事務仕事などで鬼島の補佐を務めることが多い。A班の作戦中は卓也と共にFLHとして活動し、彼の力を目の当たりにした。
最初は鬼島に卓也の事を報告する主旨で動いていたが、戦いや治療する姿を一番近くで見て彼の人となりに惹かれていく。今では熱心なファンになり、報告書を作成する鬼島を邪魔してまで卓也のすごさを熱弁した。
大幹部ユキナを執拗に痛め付ける卓也を諭すなど、異世界の先輩としての姿を見せ良きバディとして支えあった。姿をくらませるマントを作ることができる。
・鷹森 光輝:1課の職員で、特対のエース。光を操る能力を持つ。普段は同期の五人と"鷹森隊"として動くことが多い。
天然な部分があり、近しい人間を困らせることもしばしばだが、本人には自覚がない。だが本質を捉える鋭い面もあり、囮作戦時には仲間を強引に説き伏せ、卓也を確保するのを先延ばしにさせた。
能力に覚醒する前は野球少年かつテレビゲームが好きだったこともあり、今でもゲームには並々ならぬ熱意を持つ。特にペルシャの伝説シリーズが好きで、今でも他の隊員が持ち込んだ「時のハーモニカ」をやり込んでいる。
嘱託期間後は卓也の家に通い、冬樹らと共にゲームに興じている。また、グルメな卓也と食べ歩きするのも楽しいと感じている。
・式守 澄歌:3課の職員。場所を選ばず歩いたり走ったりすることのできる能力を持つ。この能力を活かすために体術を鍛えており、大の大人でも軽く倒せるほどの強さになっている。
囮作戦中は、一人で追うなと言われているにもかかわらず卓也の真意を確かめるべく単独で追跡をした。そして拳を通じて、卓也が殺人犯ではないことを確信した。
彼女の練習風景は名物となっておりよく人だかりができるが、邪な目線はしっかり気付いている。
・衛藤 壮士:2課の職員でC班班長も務めた。強面だが気さくな一面もある。
C班の作戦では予想外の敵戦力に肝を冷やしたが、卓也の治療のおかげで被害ゼロとなり、とても感謝している。またB班に被害が多く出た際は本部側で段取りを組み卓也に治療させるなどフォローに入った。B班班長である郡司とは付き合いの長い友人である。
ネクロマンサーに郡司が殺されていたと知ったときは、静かに復讐の炎を燃やしていた。
卓也には自分の部下になってほしいと思っている。
・郡司 矢次郎:2課の職員でB班班長。1年前に既に殺害されており、ネクロマンサーが動きやすいよう高い立場を利用した裏工作に使われていた。今際の際には友人である衛藤からネクロマンサーを倒すと宣言され、微笑みながら倒れた。
・如月 京子:3課の職員。自殺した和久津に代わり能力調査の業務にあたっていた。郡司と同様1年ほど前に殺され、ネクロマンサーの活動が他の職員に悟られないよう情報操作に使われる。殺されていた自覚は無く、最期は自分の身の潔白を主張していたところ能力が解除されそのまま倒れた。
・宗谷修二(弟):4課の職員。C班作戦中、下半身を失った兄・彰を背負って医療チームの拠点までやってきた。
ネクロマンサーがメインで操っていた体であり、特対で一番最初の犠牲者。普段は修二本人の人格が出ているため生前と全く変わらない様子で、各種センサー・メディカルチェックなどもパスしていた。
本人は開泉者であるが、ネクロマンサーの「死んでいる別の能力者の能力を死体に付与する」という機能により切断系の能力を行使できた。兄を攻撃したのもネクロマンサーに操られた自分だった。
最期は自分の仇を取るという兄を案じ、長生きしてほしいと願いながら倒れた。
・宗谷 彰(兄);4課の職員。C班作戦中、後ろから弟に切られ死にかけた所を卓也に助けられる。以降何かと話すようになる。
弟が既に殺され操られていた事にショックと怒りを覚え、ネクロマンサーへの復讐を誓う。
・黒瀬 英二:1課職員。美咲と同期で、彼女の世話係をしていた。
美咲が視力と歩く力を失うキッカケとなった能力暴発事故の時、練習相手をしていたのが黒瀬である。その為事故には全く関係ないのに責任を感じ、かいがいしく世話をしていたが、一向に良くならない彼女の容体を見てどんどん性格が歪んでいき選民思考が強く出るようになった。
嘱託期間2日目には治療中の卓也を斬りつけるなど暴走行為が見られたが、その後美咲が完治したことで嬉しさのあまり変なテンションになり、卓也に対し「俺を殴れ」と言う。要求通りぶん殴られ目が覚めた黒瀬は人を見下さない優しい以前の性格に戻り、卓也の事を親友と呼ぶようになった。
A班進攻作戦では敵大幹部のひとり【セイヤ】を一騎打ちで破るなど、成果を残している。
・疋田 悠一:1課職員で、鷹森隊と呼ばれる集団に所属している。
昔からマイペースな光輝に手を焼いており何かと声を荒げてしまうが、粗暴で粗雑な性格というワケではなく、冷静で思慮深い面も持つ。
囮作戦中に卓也の前に追手として立ち塞がったが、卓也が犯人ではないと思う光輝の説得と自分の治療を行う彼の様子を思い出し、『30分だけ待つ』くらいに信用に値する男だと判断し身を引いた。
・大月 渚:1課の職員で、鬼島とともに外回りをよくする。
幼い頃能力が発覚し親に見放されピースに入るという、《《特対ではよくある》》境遇の職員だった。しかし同じような境遇のハズのいのり、七里姉弟が立て続けに幸せな結果に落ち着く場面を見て、嬉しく思う反面複雑な心境を抱いていた。4日目の朝に卓也を食堂で見かけた際も、自分から近づいたのに無視をするという半ば八つ当たりのような態度を取ってしまい、勢いで自分の気持ちを吐いてしまう。それを聞いた卓也に「家族になろう」と言われ、ドキっとしつつバカな提案に溜飲が下りたのか清々しい気持ちになった。
大規模作戦には不参加だった。見た目は小さく愛らしい女子だが、性格が強く周りからはビビられている。
特対 嘱託職員
・都築 新太郎:嘱託職員でC班医療チームのリーダーを務めた。特対に正職員として採用されたいと思っており、様々な人間に媚を売り点数稼ぎを行っている。卓也が美咲と出会えたのは都築の功績と言える。
能力自体は弱いが、負傷者への処置と人員の割り当てはスムーズで卓也から見直される場面も。前回の大規模作戦では同僚の田淵に言い寄り無事死亡。
・後藤 かほり:嘱託職員。開泉者だが、看護師の知識を活かし治療を行う。大規模作戦は割のいいバイトという感覚で、周りの人間関係にはあまり興味が無い。危険な地域に足を踏み込んでいるという感覚も無かったが、C班作戦で酷い怪我の職員を目の当たりにし、危機感が芽生えた。
・河合 真吾:嘱託職員で、現役の薬学部生。毒や薬の成分を分解できる。主に解毒治療を行う。後藤と同じく割のいいバイト感覚でいたが、重傷者を見て認識を改めた。バイト代は、高い学費の足しにしている。
・田淵 凛:嘱託職員。来たばかりの頃、卓也の世話をよく焼いてくれた。前回の作戦時にリーダーである都築から告白され、それを断る。以降微妙な空気となってしまう。
実は嘱託期間中に自分が寂しくならないよう異性の相手を探しすり寄っていく、匂わせ系女子である。普通に彼氏もいる。
2日目に卓也の並外れた能力を見て傍に居ても仕方ないと判断し、以降はフェードアウトした。卓也も色々あり過ぎてほぼ記憶から消えた。多分街ですれ違ってもお互いに気付かない。
CB
・上北沢 敏文:巨大組織のリーダーにしてサイコキネシス使い。特対に目を付けられている事を察し、武器や人質、転送装置などを用意して迎え撃つ準備を入念にしていた。しかし各地の拠点が破られ、島では倒したハズの特対職員が即時復帰するなど予想外の出来事が起き、苦戦を強いられた。
その後自ら同系統の能力者である美咲と戦うも、卓也に良いところを見せたいと思う美咲の精神力が能力の底上げをし、お互い決定打を与えられないまま他の特対職員が集まり追い詰められてしまう。
不利な戦況を見て、島を放棄し脱出しようと試みるが、狙いを看破した卓也に先回りされてしまう。
卓也との戦闘ではサイコキネシスにより少しも近づけさせない立ち回りをし完封していたが、途中から超人モードとなった卓也の圧倒的パワーとスピードの前に敗北し、特対に捕まってしまった。
・ユキナ:CBの大幹部。可愛い・美人な女性を拷問にかけるのが趣味という最低の女。中央拠点に来ていたなごみの隊を襲撃し、地下にある拷問室でなごみを痛めつけた。その後上北沢からの指示で島を脱出するためのボートの用意をしていたところに、なごみの惨状を見て激怒した卓也にボロボロに痛みつけられる。そして、命は助かったが確保された。
・ゴウキ:CBの大幹部。重力を操るという強力な力を持つが、肉弾戦を何よりも好むバトルマニア。島では驚異的なタフネスを誇り卓也との戦闘を心から楽しんでいたが、卓也の発勁を食らい倒れる。意識を失う間際に卓也の口から卓也以上の体術使いの存在を聞き、それらとの戦闘を期待しながら眠った。
その他
・ネクロマンサー:正体不明の能力者。特対に3人の配下を忍ばせ情報収集や能力の実験などを行っていた。命を軽視しているともとれる発言を繰り返し、職員の怒りを買う。
囮作戦中は自分の犯行を被ろうとする卓也に興味を持ち、甘言で近寄ろうとしたが、それを逆手に取り犯人だと見破られた。特対での作業は全て終えていたのでこれまでの行いや仲間のことを白状し撤退するも、卓也にターゲットを切り替えたかのような言葉を残した。




