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二十二時を告げる鐘が鳴っています。
必ずこの時間に眠るのだと君は強く拘りを持っているのでした。
時間に従って動いただけですのに、なんだか決め台詞を残していかれた気分で、「ああ。なんてかっこいいんだ」と思わないではいられませんでした。
そのかっこよさというのは、世の理不尽と戦う女性といったかっこよさです。
僕もちゃんと強くならないといけませんね。
もう弱い僕だなんて言い方はしない、僕は君を愛しているのですから、君に相応しくなれないといけないのです。
つまらない偏見を投げ捨てて、部外者のくだらない言葉など無視して、堂々とこちらが正しいのだと宣言しましょう。
だって僕たちは間違ってなどいない、正しい、正しいのですから。
正解などない恋愛の、そういうカップルなのですから。
誇りを持って、愛する君の隣に立ってみせましょう。