ゴブリンスレイヤーに挑戦!【無双斬り】
「ここのゴブリンの洞窟は、実は地下300階まである、隠しダンジョンらしい。
まあもっとも、下の階に行くごとに敵は強くなるし、当然ゴブリン以外の魔物も出てくる。
ここにしか出てこないような、強力な、なおかつ滅多に姿を見せないような、レアな魔物も出てくるぞ。」
「地下300階!?」
常識では考えられない、不思議な場所があるものだ。
いったい誰が、こんなところを作ったのか…。
戻ってきたのも束の間、ノボルのもとに、ゴブリンスレイヤーから案内状が届く。
「親愛なるノボル・シマウチ君へ。
『ゴブリン無双』と書いてある例の看板のある扉の前に、今回はノボル君1人で来てくれ。
今回はノボル君1人だぞ。パーティーの他のメンバーたちには、内緒にしておくんだ。」
ノボルは再び、コロボックル島のゴブリンの洞窟に向かっていた。
「ゴブリンスレイヤーの正体を確かめないとな。」
ゴブリンの洞窟の入口はここだ。今度は単身、洞窟の奥まで足を踏み入れなければならない。
このコロボックル島というところは、外周がこれだけしかないような、本当に小さな島だ。
そのくせ、ゴブリンの洞窟の入口は大きいうえに、その奥深くには、人を寄せ付けないような深い深い洞窟が、ずっと地底まで続いているという。
ノボルはとりあえず、ゴブリンの洞窟に入る。
途中、ゴブリンたちに遭遇するかと思ったら、なぜか一度も遭遇しないまま、目的の場所まで来た。
『ゴブリン無双』と書いてある看板の前まで来た。
その横に扉がある。ノボルはその扉を開いてみた。
すると、だだっ広い部屋に1人、ゴブリンスレイヤーがいた。
「やあ、君がノボル君だね。また会ったね。」
そしてゴブリンスレイヤーは、驚きの事実を語る。
「ここのゴブリンの洞窟は、実は地下300階まである、隠しダンジョンらしい。
まあもっとも、下の階に行くごとに敵は強くなるし、当然ゴブリン以外の魔物も出てくる。
ここにしか出てこないような、強力な、なおかつ滅多に姿を見せないような、レアな魔物も出てくるぞ。」
「地下300階!?」
これにはさすがにノボルも驚いた。
「だけど、今だかつて、その地下300階まで到達した人間は、誰一人いない。
だから、俺がその最初の一人になってやろうと、思っているんだが、なかなか…。」
その時、ノボルは新たな必殺技を編み出したことを告げる。
「そうだ、ゴブリンスレイヤー。
僕はまた新たな必殺技を編み出したぞ。その名も、ゴブリン無双とかけて、『無双斬り』だ!
天下無双の、最強の必殺技という意味で名付けたんだよ。」
「無双斬り!?」
ゴブリンスレイヤーも初めて聞く必殺技の名前だった。
「ならば、その『無双斬り』というのが、どのような必殺技なのか、まずは見せてもらおうか。」