第15話 ゴブリンの洞窟
洞窟に入ったのは、ノボルとカトレーダと、衛兵たち。
「ここは自然の洞窟をそのまま使用しているのか。
それこそたいまつが無いと、真っ暗闇で何も見えないな。」
たいまつは交代で持つことにした。
そして、ある1つのルールを決めていた。
それは、実際に戦闘を行うのは衛兵たち。
ノボルはその衛兵たちに作戦を出して、命令を下し、衛兵たちはその作戦の通りに戦うという。
ノボルはどちらかというと、頭脳派のタイプだと自分でも言っていた。
一方で体力には自信がなく、特にアーマーナイトなどが装備するような重い鎧や、バトルアックスなどの戦闘用の斧などは、とても装備できない。
だから、作戦を立てて、命令を下す、ノボルはいわば、軍師や作戦参謀といった役割に徹すると、言ったのだった。
ある程度進むと、広い部屋に出た。
そこからはなんと人工のダンジョンになっていた。
昔の人々、いやもしかして、ゴブリンたちが自分たちでダンジョンを建設したというのか。
「おいおい、たかがゴブリンのダンジョンだと思っていたら、正直なめてたな。」
その広い部屋には明かりも灯っていた。すると、そこにパーティーの気配を察したのか、ゴブリンが4匹現れた。
パーティーが身構えると、そのうちの1匹が仲間たちに報告しに行くため、奥の方に走っていった。
キム「ウォーミングアップにはちょうどいいな。」
ブルース「腕が鳴るぜっ!」
ゴブリンは3匹。対してこちらは、ノボルとカトレーダと衛兵たちで7人。
ノボルは作戦を立て、即座に命令を下した。
衛兵たちはダガーナイフや弓矢を使って、ゴブリンたちを攻撃した。
ノボル「まずはこんなもんか。」
その結果、ゴブリンたちは反撃することもできないまま、全滅した。
調べると、所持金と、食料、それからゴブリンたちも、ダガーナイフと、弓矢の矢を所持していた。
それから、どこかの入口の鍵なのか、鍵を1つ見つけた。
ブルース「すげえや!たった3匹のゴブリンを倒しただけで、まさかこれだけのものが手に入るとはな!」
マルセロ「だけど油断は禁物だよ、ブルース。
さっき、1匹が仲間たちに知らせにいっただろう。
ということは、この奥にはまだ、大勢のゴブリンがいるんじゃないか。」
この先は、未知の領域となる。
覚悟を決めて、進んでいく。
さらに進むと下り階段。
下り階段を下りると、なぜか『回復の泉』というのがあった。
ここでHPとMP、さらには疲労も全回復する。
ブルース「すげえな、ここの泉は。
なんたって疲労回復までしてくれるんだからな。
なんとなく、疲れがとれて楽になったような感じだな。」
ノボル「さて、それでは行くとするか。」
途中で現れるのは、いわゆるザコのゴブリンとともに、ゴブリンガードという、小隊長のようなやつも現れる。
ザシッ!ズガッ!ズバッ!
ダシッ!バシュッ!ズガッ!ズバッ!
次々とゴブリンの小隊を斬り捨てていく。
しかし、倒しても倒しても、次から次へと現れる。
ノボル「いくぞ!」
ダーン!ダーン!
ノボルは拳銃をゴブリンたちにぶっ放つ。
ノボルは拳銃なら使いこなせるという。もちろん剣も、使いこなそうと思えば使いこなせるのだが、ここはあえて、拳銃をぶっ放った。
マルセロ「ノボル!?まさか、そんな飛び道具を持っていたとはな。
その飛び道具は、なんていう名前なんだ?」
ノボル「これは拳銃という武器だよ。
僕が前にいた世界では、よく刑事とかも使っていたんだよ。」
そしてノボルはさらに話を続ける。
ノボル「どうやらここには、小隊長のゴブリンもいるということになるな。
ということは、それよりもっと上の、親玉のゴブリンもいるということだな。
どうやらそいつが、大ボスということだな。」
そう言いながらノボルは、残りのゴブリンの小隊に対して、拳銃を発砲する。
ダーン!ダーン!
そしてここのゴブリンの小隊たちを撃破した。
そしてなんとかここの局面を切りぬけた。
それからしばらく進んでいく。罠などが仕掛けられていないか、警戒しながら進んでいく。
するとそこに、鍵のかかった扉を見つけた。
どうやら入口付近で、最初に倒したゴブリン3匹が持っていた鍵が、その鍵のようだ。
ガチャッ…
ノボルたちはおそるおそる、足を踏み入れる。
その先には、異様な光景が広がっていた。