オープニング‐廃墟での戦闘‐
ここはとある場所に在る廃墟…
いつもなら静かなこの場所だが…
その日だけは違った…
?「ハァ…ハァ…」
ある少年が、その廃墟のなかを走っていた…
いや、走ると言うよりも逃げると言う方が正しい…
そんな状況だった…
そしてその少年が向かった先に待っていたのは…
巨大な壁…
少年「嘘だろ…」
息を切らして少年は言葉を洩らす…
その顔は落胆に満ちていた…
ザッ…
少年の後ろで足音が聞こえた…
振り向くとそこには長身の男…
少年「畜…生…」
男「やっと観念したか?」
男は一言だけ…その言葉を言い放ち…
少年に近寄っていく…
すると後ろから…
?「あぁぁぁぁ!」
大声を出しながら、女の子が男に向かって走っていった…
少年「待てっ!怜!」
大声で少年は叫んだ…
しかし、怜と呼ばれた女の子…抹石怜は止まらずに突っ込んで行った…
男「…ふん、この死に損ないが…」
男はそれだけ呟き、手を怜に向けた…
ヒュッ…
風を切るような音が聞こえた…
その瞬間に、怜の右腕が地面に落ちた…
怜「あぁぁぁぁ!!!」
少年「怜!!」
男「チッ…時間か…命拾いしたな…」
そういい残して、男は消えた…
男が消えた後…その現場に残ったのは…
抹石怜と怜の右腕…
そして怜の滴る鮮血と少年のみだった…