十三話
今回は、神彩剣吾視点です
【??? 監獄】
・・・ここは、どこだ
目を覚ました俺は周りを見渡してそんなことを思った
周りは鉄の監獄みたいな場所だ
俺は・・・その監獄の中にいる
手錠もしっかりとされている
「一体どういうことなんだ?」
「目を覚ましたか剣吾」
牢の外から男が話しかけてきた
だれだ?こいつ。なんで俺の名前を知っているんだ?
「さて・・・突然だけど、これにサインしてくれないか?」
「サイン?」
また、サイン?
王になる時のサインしたけど・・・
そうだ!!
「おい!!ミララ達はどうした!!王国は無事なんだろうな!?」
「一応は無事だ。けど・・・これにサインしなかったら死ぬかもな」
「死ぬ!?どういうことだ!!返答しだいじゃお前を・・・」
何をしたんだ!?こいつ!!
俺が寝ている間に・・・
「とにかく、サインしろ。じゃなきゃ貴様を殺してもいい」
「・・・できるのか?お前程度に?」
俺はそう言いながら手錠を外そうとしたが・・・
――――ガキン
「え?」
――――ガキン!!ガキン!!!
力いっぱいひっぱても外れることがない
・・・嘘だろ!?こんなこと始めてだ・・・
けど・・・方法がないわけじゃない!!
「一応言っておくけど魔法は使うなよ?その手錠、魔法を感知したら即爆破だからな」
「!!」
考えを読まれた!!!
クソ!!万事休すか・・
仕方がない、サイン位するか
「どういう契約なんだ?それ・・・」
「なあに、お前にも悪い話じゃない」
そう言いながら、紙を手渡してくる
書類の内容はこうだ
『この書類にサインした者は、自分の記憶を完全に消去するかわりに、今自分が望んでいるものを与えよう』
・・・なるほどな、俺がここで犠牲になれば、この国とミララ達は助けることができる
だって・・・俺が今望んでいるのは、全員の無事や、この国の安泰
たかが、俺1人の記憶を失うくらいなら別にいいかもな
「わかった。サインをする」
俺は手早く、サインをした
そして・・・俺は望んだ
この国の一生の安泰と・・・ミララ達全員の無事を・・・
そして・・・契約書は、光りだし俺を包み込み・・・
俺は・・・走馬灯を見ながら・・・意識を、記憶を手放した
【ラーシャ王国 王の間】
・・・俺は、誰だ?
ここはどこだ?
なんでこんなところにいるんだ?
目を覚ました俺は、布団から身を起こした
・・・何もわからない
「剣吾!!起きたのか!?」
だれだ?この鎧を着ている女性は・・・
俺のことを知っているのか?
剣吾って誰なんだ?
「よかった・・・剣吾さん起きてくださったのね」
その横にも・・・いや、大勢の女性が俺のことを見ている
・・・恐い
なんだ?この気持ち・・・恐い?
俺が怖がっている?
どういうことなんだ?
「(ダレカ・・・オシエテヤッテクレ)」
!!?
俺はとっさに後ろに振り返った
声が聞こえた・・・懐かしい声が・・・
だけど、そこには壁しかなかった
空耳か?
そんなことを思った
けど・・・確かに聞こえた
悪魔のささやきみたいなものが・・・
今回からちょっとわかりにくくなるかもしれませんので・・・
よくわからないことがあったら気軽に感想の部分に書いてください
もしくは、メッセージを送ってもらっても構いませんので<m(__)m>