プロローグ Part.6
まだプロローグは続きます……
後、三話ぐらいかな?
それではどうぞ。
まぁ、こうなるとは思っていたけど。
《ラクト》の施設内に入って、目が覚めた二人は驚きながら周りを見渡していた。
流石に驚くのは仕方ないだろう。
「……とりあえず、聞きたい事があるなら聞くが?」
俺は、目を反らしながら答えた。
ソファーにおれとしのぶさんは座った。
しのぶさんも心配で付き添ってくれた
「では、重大な部分から……飛鳥お兄さんは《ラクト》の関係者なんですか?」
「その答えだとその通りだ。俺は《ラクト》の人に助けてもらったと同時にスカウトされたんだよな」
「スカウトなんですか!?」
この街じゃないとスカウトって言われてもピンとこないんだと思う。
「それに、俺の力って特別とか言われていたんだよね」
「特別?」
その言葉に不思議そうな表情で奈緒が聞いてきた。
「使役……精霊とかの使役だね」
「さっきにアレですね」
「そっ、俺の場合は《精霊使役》と言われてるかな」
それついでに他の事も可能なんだけど。
それについてはまた機会があるときに話そう。
「他に聞きたい事はあるかな?」
「飛鳥お兄さんをスカウトしたしとって?」
「それは私の旦那様よ♪」
にこにこと言い放す笑顔のしのぶさん。
それを聞いた奈緒と奈々は硬直。
それはそうだろうどう見ても見た目は○学生なんだから。
「お兄さん?」
「いや、真面目な話でこの人の旦那さんにスカウトされた」
その時。
「おやおや、お客さんか……あ、飛鳥君も着いたんだね」
奥の扉から一人の男性が部屋に入ってきた。
そして、この人が俺をこの《ラクト》にスカウトした人だ。
「ねぇ。奈緒……この人って?」
「う、うん。間違いないよ……ね?」
そして、入ってきた人をマジマジと見ていた。
「二人とも知ってるの?」
「えっと、知ってるも何も……」
「玖桜学園の創立に関わった一人だよんね?」
「確か……桜内 流さん!!」
「お、俺って有名だったんだな?」
そう言いながらゲラゲラと笑っていた。
「改めて……魔術師協会朱雀部の玖桜都市支部の管理者の桜内 流です。宜しくね」
「私も改めて。秘書の桜内 しのぶです。分からない事があったらいつでも言ってね、出来る範囲でお手伝いしますから」
笑顔で答えてくれた。
「まぁ、二学期の始業式にも顔を出すつもりだし、飛鳥もここに来る事は多いから顔合わせが多くなると思うから」
「他の方の挨拶はまたの機会ね。今日は、皆は出払っているみたいだから」
そういえばいつもの双子の子も居ないな?
それに朱雀の矛と盾と言われている双子の方も。
……って、よくよく考えてみるとここの仕事場って双子率って高いよな?
「葵と絆と杏李は朱雀の爺さんの手伝いだからな」
「……そのメンツで何をしようとしてるんだ?」
そのメンツって全次元を敵に回しても笑顔で勝てそうな人たちを選んだ!?
「さて、仕事モードは夏休みが終わってからにして今日はそろそろ時間だし空間転移で家まで送ろう」
「あ、ありがとうございます」
因みに空間転移は高位魔法の一つでそんなに簡単に出来る事ではないんだけど。
「俺がするんじゃないんだけどね……真優」
「うん、お父さん?」」
すると、その後ろから一人の少女が出てきた。
金髪で両サイドを縛っており後ろにも長い髪を下ろしている。
年齢からそれほど大差はないが――
「三人を家まで送ってくれないか?」
「うん、大丈夫だよ」
だが、俺はその子から目を離せなかっら。
真優って子、どっかで見た事があるというか感じた事があるって言うか――
「……飛鳥さん、また始業式で会いましょう♪」
すると、足下から青白い魔方陣が展開されたと同時に浮遊感に包まれ視界が一転した。
――真優視点――
「樋樹さん……」
私はその場に居た人の姿眺めながら呟いていた。
けど、あの人はこの世界には居ない。
どんなに追いかけようとしての決して捕まえる事は出来ない。
「さて、そろそろ皆が帰ってくる予定だしご飯の準備をしようか」
そう言って、お父さんが私の頭をなでてくれた。
「よし、それじゃ、腕によりをかけて作るか!!」
「葵さんに和食で突っ込まれないようにですね?」
「……頑張ります」
その言葉に私たちは笑った
御静観していただきありがとうございました。
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