表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レトロRPGを極めたオレは機械に支配された異世界で百年ぶりに人里へ下りた美少女?妖狐と共に暴走ロボットを『一刀両断』する!  作者: にどへっぐ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/6

第二話 〜挑戦、妖狐の試練。〜

「こっちじゃ。ついてこい。」

試練のへとユウリに案内されながら、オレは考える。


「試練……か。」

主人公への試練──

いままでプレイしてきた、数々のゲームのそういった場面を思い出す。


頼りになる仲間たちと一時的にわかれ、たった一人でボスに立ち向かう勇者。

難解なギミックや、トラップが仕掛けられたダンジョンの、単独での攻略。

あるいは、自らの心に巣くう「悪」との対峙……。


「そういえばおヌシ、名はなんという?」

考え込むオレを案じたのか、ユウリがたずねる。

安済あんざい独真どくま。」

オレの名前を聞いたユウリは、目を丸くする。

「ドクマ……変な名前じゃな。」


すかさず、オレは言い返す。

「おまえの名前、ユウリってのもどうなんだよ?妖狐だったら、なんとか御前ごぜんとか、なんとかぎみとか、もっとこう、威厳がある名前でもいいんじゃないのか?」

オレはてっきり、さっきみたいな軽口が返ってくると思ってたが。


「……。」

美少女妖狐は、言いたいことが言えないといった様子で、うつむき、ただ黙って口をつぐむ。

……気に、してたのかな。

オレは彼女の、地雷を踏んでしまったようだ。


「いや、その……言い過ぎた。オレが悪かったよ。『ユウリたん』って名前も、けっこう親しみやすいしな!うん。」

オレの言葉に、妖狐は足を止めた。

「……ユウリ、()()?」

……まずい。

オレはユウリをなごませるつもりで言ったが、今度こそ、妖狐の逆鱗げきりんに触れたか──?


「なんと──なんと若者ワカモノ的な響きじゃ!!そのように呼ばれたことは、ワシは、ワシは……今の一度もなかったぞ!!!」

美少女妖狐はしっぽを振りながら、感動の声と、興奮した目でオレを見る。

どうやら、気に入ったらしい。


「よいかドクマ、命令じゃ!これからこのワシのことは、かならず『ユウリたん』と呼ぶように!わかったな!?」

「あ、ああ……わかった。よろしくな、ユウリたん。」

すっかり上機嫌になったユウリの命令に返事をしながら、内心で動揺するオレ。

扱いが難しいな……こいつ。



試練の間に着くと、そこには。


畳の部屋の真ん中にたたずむ、ブラウン管のテレビ。

その前に置かれてるのは、ビデオデッキと、ビデオテープ。


「ユウリたん、これは……?」

「試練開始じゃ。これらの装置を使い、その中に封印されし『古代の知識』を映し出してみせろ。」


……。

オレは頭の中で、ユウリの言った内容を解釈する。

とどのつまり、この古ぼけたテレビに、この年季の入ったビデオを再生してみせろ、と。


──これが、試練?


おもわずオレは、ユウリの目を見る。

彼女の眼は真剣で、オレをからかっているようには見えない。


……。


まあ、召喚者の機嫌を損ねるわけにもいかない。

さしづめ、知能テストといったところなんだろう。


オレは黙って、ビデオ再生の「試練」に取りかかる。

……懐かしいな。


今でこそ映像メディアはDVDとかブルーレイディスクだけど、昔はテープでテレビ番組とかを録画してたんだよな。

つうか、異世界にもビデオってあるもんなんだな。


オレはビデオデッキの入力端子と出力端子のコードを、テレビの裏の挿し込み口につなげる。

──あれ?


「……ユウリたん、コンセントは?」

さりげないオレの質問に、ユウリは身体と声を同時に震わせた。


「ご……ご……!」

「……ゴ?」

そして。

ありったけの音量で、妖狐は叫んだ。


「──合格じゃあーーーっ!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ