表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なんだなんなのだ

作者: 棚 良太

「替えの電球を持ってきてくれるって話だったよな」

「ええ、そうですね」


「一体これはなんなのだ!」

「なにって電球ですけど」


「そうじゃなくて、なんでそれに足が生えてるのかだ!」

「足、生やしちゃいけませんでしたか?」


「ああ!もちろんだとも。口金の部分にこんなのがあったらソケットに入らないだろう!」

「でも、ソケットに入れなくても光りますよ?ほら、こうやって」


こつん


ぺかー


「あ、ああ…だがな?光りはしたが、天井に取り付けられないだろう?」

「それも大丈夫です。足の力が強いので十年間はぶら下がれます。ほらこうやって」


「…いや、すまない。最初の段階で言うべきだったのだが…」

「なんですか」


「無理なのだ。妙に生々しい足がそこにあると意識するとどうしてもダメなのだ。すね毛も生えてるし」

「最初に言ってくださいよ、それ」


「できれば機能面で諭したかったのだ…見た目で判断する心の狭いやつだと思われたくなかったのだよ…」

「まあ、であれば仕方ありませんね。電球さん、撤収です」


オウヨー


「っ!?喋ったぞ!なんだこいつは!?」

「?最初に言ったじゃないですか、電球だって」


デンキュウダゾー


「いや…ああ、うん、そうだな、そうか…」

「では、これにて。ありがとうございました」


「ああ、その、ありがとな。気持ちは伝わったから」

「今度はまた別の持ってきますね」


「なんだ、次は一体なんなのだ!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ