第三章 龍斗のギルドランク決定試験
試験内容
・竜族の中級ドラゴン『ロックドラゴン』の討伐依頼をこなす
判定基準
・倒せたかどうか
・倒せた場合どれ位攻撃を食らったか
・倒すのに使った時間かやられるまでいかに耐えたか
この3つの項目を
・基準値以上いっていた場合A
・基準値にいっていた場合B
・倒せたが時間がかかった場合C
・倒せなかった場合D以下
※安全のためウェル達は見えない待機しており龍斗が殺されかけた場合か助けを求めた場合のみ助けそこで試験終了
ロックドラゴン…
体長五メートル色は茶色で体中に岩が付いており、結界や土、岩を使った魔法が得意
龍斗は今森の中を深いため息を吐きながら進んでいた。
龍斗(かったるい早く校舎も見たいからサッサと終わらせて帰りたいな)
龍斗は森にいきなり飛ばされその横には試験内容が書いてある手紙と龍斗が家から持ってきた槍が置いてあった
そして現在龍斗は実力テストのため今現在森の中で竜を探しているのだ
龍斗(にしてもヤッパリここは自然が豊で気持ちがいいな
ここなら内気を使わずに外気だけで十分戦えるな)
龍斗がたまに言っている外気と内気というのはまず気について説明しようと思う
まず気というのは基本的に誰の体にも存在しておりその体の中にある気を内気
体の外の大気にあるのが外気という
しかし、外気と内気では使うのに手順が変わるため難易度も変わってくる
例えば内気は体の中の物を使うため比較的楽である。
しかし、外気は大気中の気を集めて体に取り込まないといけないためとても大変である
また、気は森など自然の多い場所でないと大気中に多くは存在していないため内気を使うことが殆どになる。
だが内気にも勿論弱点はある。
内気を使うことは言い換えると体力を消費しているだ
だから、内気を使うより外気を使う方が長時間の戦闘では楽なため龍斗は喜んでいたのだ。
龍斗(そういえばロックドラゴンを探すにも手掛かりも何も無いんだよな
しかも、武器は荷物の中で一番デカい槍かよ
多分人の荷物を漁るのはいけないから一番最初に目に付いた槍にしたんだろうけど、コレは扱うのに疲れるし嫌なんだよな
そのうえ、ウェル達にはまだ見せたくない仕掛けがあるんだよな…)
龍斗が気だるそうな感じで歩いていると、後ろから何か巨大な物が地面を踏み鳴らす音が聞こえてきた。
その頃ウェル達は龍斗の遥か上空に浮いていた
ウェル「あれロックドラゴンじゃない?」
ソル「おっ!!
やっと始まるのか」
レイ「兄さんもウェル君もただ観戦しに来た訳じゃないんだからしっかり見て下さい」
レイが文句を言うと2人は目を鋭くして龍斗を見下ろした
ソル「んっ!?
ちょっと待てっ!!
あれってロックドラゴンじゃなくね」
ソルが言った瞬間ウェルとレイはロックドラゴンと思われる生物を見た
そこにいたのは、ロックドラゴンと違い体長は十メートルは軽くあり、体中には岩ではなく結晶が装甲のようになっているドラゴンである
レイ「なんであれはロックドラゴンの上のクラスのアースドラゴン!!」
龍斗(な、何か来た)
ウェル達が話しているうちにアースドラゴンは数十メートル付近まで近付いていた
龍斗が身構えた瞬間全てのものを吹き飛ばすのではないかと思わせる程の鳴き声を出しアースドラゴンは龍斗と自分の周りに不可視の結界を張った
ウェル「マズい」
ウェル達が近寄った時にはもう遅く結界は完成してしまった
ウェル「しまった
レイ君結界解くのにどれくらい時間掛かる?」
レイ「ウェル君と僕が全力でやれば二十分位かな。
兄さんはもしもの為に今は力を使わないでね」
ソル「分かったよ」
ウェルとレイは早速結界の解除に取り掛かった。
その頃結界の中の龍斗も異変に気がついていた。
龍斗(あいつと向き合った瞬間外気の量が少なくなったな
結界か何かを張られたのかな)
龍斗が予想し周りを見回しているとアースドラゴンは龍斗に向かって突進してきた。
龍斗は気により身体能力を上昇させ『瞬歩』を使い右に避けると、アースドラゴンの後ろに回り尻尾に構えていた槍を突き立てた。
しかし、アースドラゴンの鱗は硬く槍は弾き返されてしまった。
龍斗
龍斗は弾き返されてしまった反動で体制が若干崩れそこにアースドラゴンが尻尾を使って凪払ってきた。
龍斗は無理矢理槍を自分の前に構えて防御したが三メートル位吹き飛ばされ地面に勢い良くぶつかってしまった。
だが、龍斗は気を使って防御力も共に上昇させていたため何とか立ち上がれた。
龍斗(出し惜しみしてる余裕なんてね~な)
そう思った龍斗は槍に気を纏わせ始めた
龍斗が槍に気を纏わせているとアースドラゴンは空に飛び龍斗から距離を取る
すると結界を張った時のようにまた鳴き声を発した。
アースドラゴンが鳴くと龍斗の周りの地面からダイヤモンドが氷柱状になったものが二十本位龍斗に向かい勢い良く放たれた。
龍斗(あの鳴き声が魔法を発生させる条件だな)
龍斗は四方八方からくるダイヤモンドの一点に向かって走り出した。
龍斗は近付くと槍で向かってくる数本のダイヤモンドを凪払った。
するとダイヤモンドは気で作られた刃と衝撃波で真っ二つにされた後吹き飛ばされていった。
そして龍斗はそのまま空にいるアースドラゴンに向かって『瞬歩』を使い近付き先程同様尻尾に槍を突き立てた
前回は弾かれたが今回は前回と違って槍は尻尾に深く刺さった。
龍斗が槍に軽く気を流すと槍の刃が外れ槍の柄と刃が鎖で繋がれていた。
そして龍斗は地面につくとまた槍に気を流した。
すると刃から更に大きな気の刃が現れ太さ二メートル位の尻尾を断ち切った。
アースドラゴンは痛みに耐えきれず地面に勢い良く落ちた。
龍斗「次で決める。」
龍斗はアースドラゴンが起き上がっている間に槍に気を流し刃を槍の柄に戻しアースドラゴンに近付いたがアースドラゴンは再び鳴き声を発し、今度は目に映る位の若干の色が付いた結界を張った。
龍斗「こんな物!!」
龍斗はダイヤモンドを斬った時と同じ様に凪払うと結界は音を立てて崩れ去った。
龍斗(んっ?
今なんか変な感触が)
龍斗はその感触に違和感を感じつつそのままアースドラゴンに向かい槍を振ると槍から気で作られた衝撃波が生まれアースドラゴンに傷を負わせていった。
龍斗とアースドラゴンまでの距離が後1,2メートルと迫った時龍斗はポケットから札のような物を取り出しアースドラゴンの額に跳躍して貼り付けた。
するとアースドラゴンは糸が切れた操り人形のように地面に倒れた。
龍斗「これをポケットに入れてたの忘れてた。」
龍斗がアースドラゴンに貼り付けたのは気を練り入れた墨で紙に呪印を書いた物で、動きを完全に封じ込める物だ。
だが、使い勝手は敵の体力を極限に削り尚且つ自分の事を認めさせないといけないためとても悪い。
しかし、コレを使えたという事は龍斗の事をアースドラゴンがある程度認めたという事になる訳だ。
龍斗「よいしょっと」
龍斗は先程切り落とした太さが二メートル近くある尻尾を軽々と持つとアースドラゴンに近付いていった。
そして龍斗はそのままアースドラゴンの尻尾をアースドラゴンの尻尾があった所に持って行き気を使って細胞を活性化させて尻尾を元通りにしていった。
アースドラゴン「なぜ貴様は襲ってきた我を治療しているのだ。」
アースドラゴンはいきなり話し掛けてきた。
龍斗「お前喋れたんだな
確かにお前は俺を襲ってきたがコッチだってお前を攻撃したんだから同じだろ。」
アースドラゴン「確かにな、しかし貴様は変わっているな好き好んで魔物を助けるなど」
アースドラゴンは若干笑いながら言ってきた。
龍斗「そうかな、俺は普通だと思うよ。
それにお前は俺の事をある程度認めてるだろ」
アースドラゴン「貴様何故そのような事が分かるのだ」
龍斗「お前の額に貼った札は体力をある程度削って相手を認めさせないと効果がないからな
あと俺の事を貴様って呼ばないでくれない
俺には坂口 龍斗って名前がある」
アースドラゴン「そうかすまなかったな
それと私の名はサナタだ。」
龍斗「それにしてもロックドラゴンってのは結構礼儀正しいだな」
サナタ「何を言ってるんだ私をあんな雑魚と一緒にするな」
サナタは若干怒りを含んだ声で龍斗に言ってきた
龍斗「じゃあサナタお前は何なんだよ」
龍斗がそう聞いたウェルはナイフ、レイは杖、ソルは剣を持ち龍斗の前に現れた。
ウェル「離れて龍斗君コイツはロックドラゴンの一つ上のランクのアースドラゴンだよ。」
ウェルがそう告げた瞬間龍斗は驚きのあまり固まっていた。
ソル「大丈夫か、龍斗」
龍斗「あっはい」
ソルが話し掛けてきたおかげで龍斗は復活した。
龍斗「ソイツはもう戦う気がないそうなんで大丈夫ですよ。
そうだウェル達は回復魔法的な奴出来る?」
レイ「私とウェル君は出来ますよ。
兄さんは出来ないですが」
ソル「俺はそういうなよなよした術は使わないんだよ」
レイ「実は兄さんは不器用だから回復魔法みたいな繊細な魔法は使えないんです」
レイは小声で龍斗達に耳打ちしてきた。
ソル「何だよその目線は」
レイが言ったことによりソルをみんなで見た瞬間ソルは言い訳混じりに言った。
ソル「んで何で回復魔法が必要なんだ?
どっか怪我でもしたか?」
龍斗「実はサナタを治療したいんだけど、手伝ってくれないか?」
ウェル「龍斗君まさかサナタってこのアースドラゴンの事?」
龍斗「他に誰がいるんだよ」
ウェル「あり得ない!!
龍斗君キミはなに世迷い事言ってるの。」
龍斗「何言ってんだよ。
この世に死んでいい命なんてないだろ!?」
龍斗が叫ぶとウェル達は黙ってしまった。
レイ「確かにそうですね、龍斗君私はキミを手伝いますよ。」
数秒間沈黙が続いた後レイは口を開けそう言った。
ウェル「確かに龍斗君の言う通りだね。
僕も手伝うよ。」
ソル「俺は手伝えないけどお前の意見には賛成だ」
ウェルとソルもレイに続くように言った。
サナタ「全く物好きな奴らだ。」
サナタは皮肉めいた口調で言ってきた。
龍斗「別に不思議では、無いだろ。
生物は基本的に一つしか命は無いんだから。」
サナタ「全くだ」
龍斗に説教らしき物を聞かされ若干笑いながら呟いた。
龍斗「ウェルとレイさん始めましょうか
レイさんはウェルと一緒に尻尾以外の傷を治してください。
俺は切断しちゃった尻尾をしっかりと治さないといけないのでよろしくお願いします。」
龍斗がそう言うと二人は頷き、サナタに近付いていった。
レイ「『水の聖霊よ 我の呼びかけに応え 傷を癒せ ウォーターヒーリング』」
ウェル「『光の聖霊よ 我の呼びかけに応え 傷を癒せ ライトヒーリング』」
二人はそれぞれ詠唱するとウェルの手の上には光が、レイの手の上には水が浮いていた。
レイ・ウェル「split」
二人がほぼ同時に唱えると手の上にあった光と水がそれぞれ細胞分裂のように割れては元の大きさになっていった。
分裂して増えた光と水はそれぞれサナタの傷に付き傷を癒やしていった。
龍斗もその光景を横目で見ながら尻尾に気を送り傷を癒していった。
そして、ウェルとレイは三十分近くで治療も終わり、サナタと話していた。
ウェル「サナタ君
キミはアースドラゴンなんだろ?
何故キミはこちらの世界に居るんだい?」
サナタ「実はよく覚えていないんだ。」
レイ「覚えてないって可笑しくないですか?」
ウェルの横に立っていたレイが首を傾げながら疑問を言った
ウェル「確かに下級と中級レベルは別だけど、上級クラスの魔物は基本的に地球とこの世界の間にあるから、来るときは複雑で最高難易度の術を使わないといけないからまず、こちらには来れないんだよね」
サナタ「だが我はこちらの世界に気付いたら飛ばされていた。
しかも、我は元々アースドラゴンではなく、ダークネスドラゴンだったんだ。」
レイ「えっ!?
元々はダークネスドラゴンだったんですか!?」
サナタ「ああそうだ
更に力に規制が掛けられてるらしくて、ある一定以上魔力を使うと魔法の効果が下がってしまうんだ。」
ソル「何が起きたんだろうな。」
龍斗「確かに何が起こったんだろうね。」
治療をいつの間にか終えた龍斗とさっきまで暇すぎて寝ていたソルがレイとウェルの背後にたっていた
レイ「ビックリした。
なんだ兄さんと龍斗君か」
ウェル「いきなり背後に立たないでよ。」
レイとウェルはビックリして、体を動かした後二人に文句を言ってきた。
龍斗「ところでダークネスドラゴンってなに?」
龍斗は小声でウェルに聞いた。
ウェル「ダークネスドラゴンってのは闇の属性のドラゴンの中で一番ランクが高いドラゴンだよ。」
ウェルが話しているとソルが話始めた。
ソル「そういえば龍斗のランク決めまだしてなかったな。
龍斗今からロックドラゴン探しに行くぞ。」
龍斗「さすがに疲れたんでもう無理ですよ。」
サナタ「ロックドラゴンなら我がここに来たときいきなり襲いかかってきたから殺ってしまった」
ソル「マジかよ!
じゃあランク決められね~」
ソルは頭を抱えながら叫んだ。
サナタ「我が決めようか?」
ソル「大丈夫なのか?」
サナタ「安心しろ。
我は龍斗の実力を一番良く分かっている
それにランクというやつも大体理解しているしな。」
ソル「ならよろしく頼む。」
ソルが言うとサナタは考え始めた。
数分後サナタは龍斗を見た
サナタ「多分ランクは人間のランクでB位だな」
レイ「そうですか。
分かりました書類にはBで記載しておきます。」
ソル「じゃあよろしくな。」
レイ「何言ってるんですか兄さんがやるんですよ
今回何もやってないんですし」
レイがそう言いながらソルを冷たい目線を送るとソルは唸りながら俯いた。
ソル「わ~ったよ
やればいいんでしょやれば。」
ソルは俯いたまま拗ねて言った。
サナタ「龍斗
お主に願いがある聞いてくれるか?」
龍斗「ああ
俺ができる範囲ならやってやるぜ。」
龍斗は胸を張り拳で胸を叩きながら言った。
サナタ「我をお主のセカンドサーバントにしてくれないか?」
龍斗「なんだそれは?」
龍斗は聞かされていないが、サーバントにはファーストとセカンドの二つがある。
サーバントは使い魔の事で特殊な魔法陣で召還して契約を結んだ者をファーストサーバント。
アルケイディアに元々いて契約を結んだ者をセカンドサーバントと呼ばれているが、基本的にアルケイディアにいる魔物は中級以下なのでまずセカンドサーバントを持っている人は少ない。
龍斗はウェルからこの事を小声でまた教えてもらった。
龍斗「しても良いけど一つ言いたい事がある。
俺は地球の出身者だがそれでもいいな。」
サナタ「勿論だ。
そんな事聞くまでもない。」
龍斗が聞くとサナタは即答した。
龍斗「分かったと言いたいところだがどうやって契約はするんだ?」
ウェル「ちょっと待っててね。」
ウェルはそう言うと何もない空間から鞄を出してそこから一枚の紙を取り出した。
龍斗「何だよその紙?」
紙には複雑な魔法陣が書いてあった
ウェル「これは契約書類みたいなものだよ
龍斗君これに魔力を思いっきり流して」
ウェルは龍斗に紙を手渡すと龍斗は紙に水晶の時と同様に魔力を流し出した。
すると、龍斗が持っていた紙が光って紙の魔法陣が無くなり地面に現れた。
ウェル「二人は互いに名前をいった後に龍斗君が『我ら此処に主従の契約を行う』っていえば終了だよ。」
ウェルが言い終わると龍斗とサナタは向かい合った
龍斗「俺の名前は坂口 龍斗」
サナタ「我が名はサナタ・ダークネス」
龍斗「我ら此処に主従の契約を行う」
龍斗が言い終わると魔法陣がより一層輝きだし龍斗の手に模様が浮かんだ。
ウェル「契約完了」
光が止み龍斗が前を見るとそこには先程までと違い体長は15メートルはある黒い色をしたドラゴンが立っていた。
龍斗「サナタ何だよその格好」
サナタ「何を言って…
我の姿が元に戻っている。」
龍斗の言葉に自分の今の姿に気付きサナタは喜びの叫びを空に響かせていた。
レイ「多分契約の時に掛かっていた呪いまで一緒に消えたんでしょう。」
レイは冷静に考えてそう言った。
サナタ「そういえば我と汝らは自己紹介をしていなかったな、我の名はサナタ改めてよろしく頼む。」
ソル「俺はソルだ
ちなみに、ギルドマスターをやっている。」
レイ「私の名前はレイです。
ソルは僕の兄さんで私は副ギルドマスターをやっています。
よろしくお願いします」
ウェル「僕の名前はウェルだよ。
僕は魔法学校の先生だよよろしくね~」
サナタ「レイは予想通りだがまさか、残りの二人もそんな大事な役割に付いているなんて、思いも寄らなかったな。
世の中も変わったものだな。」
サナタが言うとレイは嬉しそうに笑いウェルとソルは落ち込んで地面に四つん這いになっていた。
レイ「さて、用も終わったしそろそろ帰ります?」
龍斗「そうですね。」
レイが聞くと再起不能な位落ち込んでいるウェルとソルの代わりに龍斗が答えた。
レイ「じゃあ行きますか」
レイが魔法陣を地面に描こうとした瞬間遠くで重たい物が地面に落ちる音がそこら辺から聞こえてきた。
一番身長の高いサナタが周りを見渡すと龍斗達はいつの間にか、ロックドラゴンの群れに囲まれていた。
サナタ「大変だ。
ロックドラゴンの群れに囲まれているぞ」
サナタが言うとさすがに四つん這いになっていたウェルとソルも立ち上がり、先程のように空に飛んだ。
レイ「多分サナタ君に仲間殺された仇討ちってところでしょうか」
ウェル「何か良いこと思い付いちゃった。」
ソル「ウェルもか、俺も実はそう思った所だ。」
ウェルとソルは互いに武器を持った。
ウェル・ソル「「ぶっ殺す」」
二人が同タイミングで言うと、ソルの背中から赤い龍のような翼がはえてソルは北,ウェルは東のロックドラゴンに向けて散っていった。
レイ「ちょっと二人共」
レイはソルとは違い青い龍のような翼を背中からはやし飛び立とうとしていた。
龍斗「ちょっと待ってください。
ロックドラゴンを説得しないで殺していいんですか?」
サナタ「主よ、ロックドラゴンは下等な種族であるが故に我らと違い言葉を理解できない。
それに、此方に住むドラゴン達は皆この世界では強いせいか死なずに数百年生き続けるため、逆に数を減らさないと自然のバランスが崩れてしまうんだ」
レイを龍斗が呼び止め言うと、レイの代わりにサナタが答えた。
龍斗「そうか
レイさん呼び止めてすいません。」
レイ「いえいえ
気にしないでください。
とりあえず、サナタ君と龍斗君は一緒に南のロックドラゴン達を倒して下さい。
私は西側に行きますので」
龍斗「分かりました任せてください」
龍斗は頷いてそう言うとレイも頷き返しロックドラゴンの方に向かっていった。
龍斗「サナタ行くぞ」
サナタ「主よ、頼みたいのだがいいか?」
龍斗「なんだ?」
サナタは言いにくそうにしているので龍斗が聞くと覚悟を決めたのか、話し始めた。
サナタ「主がもしいいのなら魔力を分けてもらって、能力を使いたいのだがいいか?」
龍斗「良いに決まってるだろ。
でも、魔力の送り方なんて知らないぜ。」
サナタ「それなら、我が自分で出来るから主は心配しなくても大丈夫だ。」
サナタはそう言うと龍斗の中から湯気のような物が勢い良く出てきた
そして、湯気の様なものがサナタを包み込んだ。
龍斗「なんだこれは!?」
?「龍斗コレが魔力だ」
龍斗が驚いて声を上げた。
すると何故かサナタの方からサナタの声ではない声が聞こえた。
龍斗は急いでサナタが居た方向を見た。
そこには、龍斗位の背の髪も目も服も全て真っ黒な格好をした男が立っていた。
龍斗「お前は誰だ!!
サナタをどこへやった。」
?「俺はサナタだこれが証拠だ。」
黒髪の青年は手の甲を見せると、龍斗の手の甲も光り出した。
サナタ「これは契約印だ
これがあるということは、俺と主である龍斗が主従関係に結ばれているということだ。」
龍斗「お前サナタだったのか…
っていうか、何だよその喋り方」
龍斗は驚いた後疑問に思った事をサナタに向かい冷ややかな目線と共に送った。
サナタ「ゴメンな
実はこの能力使うと思考がその姿に合った思考になるために口調や態度も変わってしまうんだ。」
そう言いながら、サナタは頭を下げた
龍斗「そういう事ならいいよ
どっちかっていうとそっちの口調の方が喋りやすい。」
サナタ「分かった
元の姿でも同じ喋り方にするように気をつける。」
龍斗の言葉を聞いて頭をあげた後龍斗を見ながら言った
龍斗「そうしてくれ
今は取りあえずロックドラゴンに向かいながら話そう」
サナタ「分かった」
龍斗の提案にサナタは頷くと、二人は走り始めた。
龍斗「そういえばその姿だとどれ位の力が出せるんだ?」
サナタ「元の姿とは魔力的には変わらない
だけど、男の姿だと、攻撃魔法しか出せない。」
龍斗「ちょっと待て
男の姿はっていうことは防御する時はもしかして女になるのか?」
サナタ「その通りだ」
サナタは龍斗の質問に当たり前のように答えたため龍斗は苦笑いしていた。
龍斗「でも、なんで人間になったんだ?」
サナタ「元の姿だと敵に狙われ放題だからな、それに人間になれば龍斗といざという時に一緒に戦えるしな。」
サナタは笑いながら言うのを見て龍斗は嬉しくなり更に走る勢いを速くした
サナタも龍斗に合わせて走る速度をあげた。
その頃ウェル達はそれぞれに戦っていた。
ウェルはロックドラゴンに囲まれていた。
手には金色の牙のような形のナイフを持っていた。
ウェル「『雷光の神よ 我が前に立ち塞がりし者に 汝と我の力を示し 敵を切り刻む 牙となれ the dance of the tusk of one hundred thunder 』」
ウェルの周りには雷を纏った百本の牙が踊っているかのように飛び回っていた。
その牙達はロックドラゴン達を飛び回りながら切り刻んでいった。
ロックドラゴン達は牙で切られるたびに牙に付いている雷によって筋肉が硬直させられ落ちていった。
ウェル「お終いだよ」
ウェルはそういいながら空に向かい指を鳴らした。
すると、先程まで踊るように動いていた雷の牙が止まり地面に倒れているロックドラゴン達に次々と刺さっていった。
ウェル「discharge of electricity」
ウェルが更に呪文を唱えると、ロックドラゴン達に突き刺さった牙から雷が発せられた。
ロックドラゴン達は雷により心臓が停止して、次々と灰になって消えていった。
ウェル「久しぶりに大技使って疲れた~
さてと、ソル君とレイ君もそろそろ終わるかな。」
そう言うと、ウェルはソルとレイの方向を静かに見た。
ソルは手に炎のような波を打った大剣を持っていた
ソルはその大剣を振るいロックドラゴンを斬りながら、翼から火の粉を出していた。
ソルの出した火の粉はロックドラゴン達に付着していった。
ロックドラゴン達に火の粉が付着したのを確認すると、ソルはレイの方に飛んでいった。
レイは蒼いレイピアを持ち魔法を使って攻撃していた。
レイは氷の魔法と水の魔法に紛らわせて、氷の粉をロックドラゴン達に付着させていった
氷の粉がロックドラゴン達にしっかり付着しているのを確認すると、レイはソルと同じように距離を取るった。
そこにソルがちょうどロックドラゴンの群を引き連れて来た
ソル「準備はいいか?」
レイ「当たり前ですよ。」
ソル「なら行くぞ!!」
ソルが言うとレイは静かに頷いた。
ソル「『固有スキル incandescent wing』」
レイ「『固有スキル freeze wing』」
二人は一呼吸おいた後に呪文を唱えた。
二人に向かい飛んできたロックドラゴン達は呪文が唱えられると、その場に静止した。
すると、ソルが火の粉を付着させていったロックドラゴン達は一気に燃え上がり灰になっていった。
対照的にレイが氷の粉を付着させていったロックドラゴン達は凍り付いた
凍り付いたロックドラゴン達は脆くなり、互いにぶつかり合ったり、地面に落ちて砕けていった。
その光景を見ながらソルは相当ストレスが溜まっていたのか、大声で笑い出した。
レイはそんなソルを見ながら苦笑いをしていた。
ウェルはソル達がロックドラゴンを倒したのを確認して近付いていった。
ウェル「じゃあ龍斗君の所行きますか?」
レイ「兄さんは放っておいて行きましょう」
そう言うとウェルとレイは未だに笑い続けるソルを放って龍斗の方に向かった
その頃龍斗達はやっとロックドラゴンの群に近づいた。
サナタ「龍斗は最初は下がっていてくれ先ずは俺が行く」
龍斗「でも魔力に制限掛かってるんだろ。
あんなに数いるのに大丈夫か?」
サナタが自信満々に言ってきたため龍斗は若干不安を抱き言った。
サナタ「俺が契約した時に制限が解除されたみたいだから安心して大丈夫だぞ。」
龍斗「そうか…なら行ってこい。」
サナタ「ああ、行ってくるぜ。」
サナタは元気よく返事をするとソルやレイと同じように黒い龍の翼を背中に生えさせてロックドラゴンに向かい飛んでいった。
龍斗(さてと、呼ばれるまで見物でもしてますかな。)
龍斗は木にのぼると枝に座りサナタを見始めた。
ロックドラゴン達はサナタを見つけるや否や魔法により大きさは小さいがサナタが龍斗に放ったダイヤが氷柱状になった物を放った。
そして、六十本近くのダイヤがサナタに向かい飛んでいった。
サナタはいつの間にか黒髪ロングヘアーの女性に変わっていた
サナタ「『ダークネスウォール』」
サナタは呪文を唱えて闇の魔力を手のひらに集め空中に壁のようにその魔力を広げていった。
すると、ダイヤは空中に広げた闇の魔力に吸い込まれ消えていった。
サナタはすかさず男なった
サナタ「『ダークネスゲート』」
更にサナタは詠唱をするとサナタは先程の闇の魔力の中に手を入れ大剣を取り出した。
剣のながさはサナタの身長近くあり色は柄から刃まで全てが白と黒で染まっており、柄の下にも小さな剣が付いていた。
サナタが大剣を出している内にロックドラゴンは更に先程の倍近い数のダイヤをサナタに打った
サナタ「俺の剣から逃げ切れるかな?
やるぞ『wear darkness and do it a sword』」
サナタが大剣を構えると、サナタの大剣から闇の魔力が溢れ出し始めた。
サナタは剣を振ると纏わりついていた魔力がダイヤを吸い込んだ。
サナタはもう一度剣を振ると先程吸い込んだダイヤがロックドラゴンに向かって飛んだ。
ロックドラゴン達の一部がサナタが放ったダイヤにより悲鳴にも似た叫び声を出しながら、体を貫かれた
ロックドラゴン達はその光景を見て警戒したのか、一度後ろに下がった。
膠着状態が数秒間続きロックドラゴンの一頭がサナタに向かい飛んで行くと、連れて何頭かが共に向かったいった。
いつの間にか止まっていたはずのロックドラゴン達は一頭残らずサナタに向かい飛んで行った。
サナタは一番最初に出てきたロックドラゴンに向かい飛んで行くと、ロックドラゴンはサナタを呑み込もうと口を開けた。
サナタはロックドラゴンが口を開けるのを見ると何故か自分から口の中に飛び込んだ。
龍斗がサナタが呑み込まれたのを見て、慌てて呑み込んだロックドラゴンに向かった。
龍斗とロックドラゴンとの距離ひらいていたため空中にいるロックドラゴンに向かい瞬歩で近付くと、他のロックドラゴン達が龍斗に気付き、立ち塞がった。
龍斗は急いで体をねじり向かって来たロックドラゴン達に先程サナタに使った衝撃波を放った。
しかし、龍斗の体勢は不安定だったため、衝撃波の威力はとても低くロックドラゴンの鱗に弾き飛ばされてしまった。
龍斗
龍斗は槍を自分の前に構えると、先程衝撃波を弾いたロックドラゴンが龍斗に向かって突撃してきた。
龍斗は槍ごと吹き飛ばされその衝撃で空中を勢い良く飛んだ。
空中を飛びながらロックドラゴンの方を見るとロックドラゴン達の一頭がいきなり苦しみ始めた。
龍斗は頑張って体制を整えようとしたが、空中をスカイダイビングさながらの勢いで飛んでいるため体制を整えられずにいた。
龍斗は最終的に数十メートル吹き飛ばされて体制を直せず木に勢いよくぶつかり地面に落ちた
龍斗は地面に落ちたあと槍を杖代わりに立ち上がり急いでロックドラゴン達の方を見た。
すると、龍斗が先程見たロックドラゴンの一頭の中から微かに闇の魔力が漏れ出した。
龍斗が目を細めて気で目を強化して見ると。
ロックドラゴンは苦しんでいるらしく苦痛の鳴き声をあげた。
そして、闇の魔力が徐々にロックドラゴンから溢れ出しロックドラゴンは灰になった。
そのロックドラゴンの灰の中からサナタが現れた。
サナタ「龍斗危ないから後ろに下がれ」
龍斗はいきなり現れたサナタに驚いたが頷いた。
すると、サナタも了解したという意味で頷いき返した。
龍斗はそれにすぐに後ろに下がろうとしたがダメージが大きすぎて、上手く動けずにいた。
龍斗(チクショー
体中がヤバい痛い後でサナタに文句言ってやる)
龍斗はサナタがいきなり敵に食べられるなんて危ない事をしたことを怒っていた。
サナタはロックドラゴンの中で呪文の準備の為に魔法陣を描いたのだが、龍斗を巻き込む危険性があるため使えずにいた。
魔法陣は魔法を使用すると、無くなってしまうためサナタは魔法を使わずに剣のみで戦っていた。
すると、ロックドラゴンの一頭が龍斗を見付けて龍斗に向かい飛んで行った。
サナタはそれに気が付きロックドラゴンを追おうとしたが、他のロックドラゴンに阻まれて行けなかったり。
サナタ「龍斗逃げろー!!」
サナタは龍斗に向かい叫びながら立ちふさがっているロックドラゴン達を斬り伏せていった。
龍斗叫び声を聞いた龍斗は後ろを振り返ると、既にロックドラゴンは後数メートルの位置にまで近付いていた。
そして、ロックドラゴンは追い討ちをかけるのかのように、ダイヤを放った
龍斗は槍を構えようとするが足に力が入らず膝を着いてしまった。
龍斗(終わったな俺の人生)
龍斗は諦め静かに瞼を閉じるが幾ら待ってもダイヤは来なかった。
龍斗
龍斗はゆっくりと瞼を開けると金髪の男が龍斗の前に立ち金色のダガーでダイヤを防いでいた。
龍斗「ウェル!!」
龍斗が叫ぶとウェルは龍斗の方を見た。
ウェル「ギリギリセーフ」
ウェルはダイヤを弾き飛ばしてロックドラゴンに向かい手に持っていたダガーを投げた。
ダガーはロックドラゴンの額に刺さりロックドラゴンは鳴く暇もなく灰になった。
サナタはその光景を見るとホットしながらロックドラゴンを次々と灰に変えていった。
サナタ「ウェル、龍斗と一緒に逃げろ!!」
サナタは再び叫ぶとウェルはサナタの方を見て不思議そうな顔をしていた。
ウェル「龍斗君あれ誰?」
龍斗「いいからいったん離れよう」
龍斗はウェルの疑問をスルーした。
ウェル「わ、分かった」
ウェルは龍斗が答えてくれなかったことに対してショックを受けたが、今は落ち込む場合ではないため龍斗を背負った。
ウェル「行くよ龍斗君『ライトニングムーブ』」
龍斗達は雷となって消えた。
サナタ「さて、これで終わりにしよう。」
サナタはそう言うと手の甲に魔力で描いた魔法陣を展開させた。
サナタ「死ね『death world』」
サナタが唱えた直後魔法陣から闇の魔力が溢れ出しドーム状に形を変えていった。
レイ「あ、あれは…」
ウェルはソル達の元に戻りレイの言葉により後ろを振り返ると、サナタが作り出したドームを見て言葉を失った。
そして、ドームの中からはロックドラゴン達の悲鳴と思われる叫び声が聞こえた。
数秒後辺りは静まり返り沈黙を破るかのようにドームは音を立てて砕け中から黒龍の翼を生やした黒髪の男が片手に剣を持ち浮いていた。
ウェル「りゅ、龍斗君改めて聞くけどあれは誰?」
龍斗「あれはサナタだよ
お願いだからおろしてくれない?」
ウェル「う、うん」
ウェルは混乱しながら背負っていた龍斗を地面におろした。
すると、サナタは龍斗達を見つけたらしく龍斗達の元に向かった。
龍斗はそれを見て立って迎えようとしたが、足に力が入らないため動けなかった。
サナタ「龍斗怪我をさせてすまなかった。」
龍斗「ああ」
龍斗はサナタに文句を言おうとすると、謝られたため怒れずにいた。
ソル「龍斗そいつ本当にサナタか?」
龍斗「そうですよ。
サナタ回復魔法出来るか?」
サナタ「出来るよ」
龍斗「頼めるか?」
サナタ「勿論だ」
サナタは龍斗に向かい歩きながら、黒髪の女に変わった。
すると、その光景を見ていたウェル達は驚いて口をポッカリとあけていた
サナタはウェル達の事を構わず龍斗の傍により胸に手をおいた。
サナタ「『闇の聖霊よ 我の呼びかけに応え 傷を癒せ ダークネスヒーリング』」
すると、サナタの手には今まで敵を消してきた底なしの闇とは違い見ているだけで、心を癒やす淡い闇が現れて龍斗の傷を癒し始めた。
ウェル達は龍斗をサナタが治療している間話し合っていた。
ウェル「あれってどういう原理なのかな?」
ソル「魔法か何かか?」
レイ「呪文名を言わなかったんで、魔法ではないような気がします
やっぱり能力でしょうか?」
ソル「でも、ダークネスドラゴンにそんな能力があるなんて聞いたことありませんよ」
ウェル「もしかしたら『無詠唱魔法』を使う上で上級の魔物は呪文名なしで魔法使えるとか?」
ソル「だったら、俺らの前でわざわざ詠唱して魔法使う必要性無くない?」
レイ「もしかして、セカンドサーバントの追加能力?」
ウェル「持ってないから知らないけどあながち間違いじゃないかもしれないな」
ウェル達は最初は声が小さかったが途中から少しずつ声が大きくなり、無詠唱魔法辺りから既に何もしなくても、声は聞こえていた。
龍斗「サナタありがとな」
サナタ「礼には及びません悪いのは龍斗様に心配を掛けた私ですから」
龍斗は礼を言うとサナタは俯いてしまった。
龍斗は溜め息を出した後立ち上がり、ウェル達の方に向かい歩き出した。
いち早く暇そうにしていたソルが龍斗に話し掛けて来た。
ソル「サナタはどうやって変身してるんだ?」
龍斗「さあ~?
俺も能力としか聞かされてないですよ。
本人に聞いてみればどうですか?」
そう言いながら龍斗はサナタを指さした。
サナタは体育座りで座っており、とても話し掛けられる状態ではなかった。
ソル「お前、龍斗!!
テメーは魔王か、あんなテンションでいる奴に話し掛けろとか、どんな罰ゲームだ!?」
ソルが文句を言っていると、レイが横から入ってきた。
レイ「兄さんどおどお。
今はとりあえず帰りましょう。」
ソル「どおどおって俺は馬か~!?」
今度はレイにソルは文句を言い始めたため、龍斗はサナタの近くに避難した。
龍斗は逃げると同時にサナタに帰るという事を告げに来たのだが
龍斗(話しかけにくい~)
なかなか言い出せずにいた。
龍斗「あ、あのさ~」
サナタ「龍斗様なんでしょうか?」
サナタは俯いていたサナタは体育座りのまま顔だけ上げて龍斗を見た。
龍斗はサナタは使い魔というのは分かっているのだが、姿は列記とした女性だということを意識してしまっていた。
龍斗(やべー
言葉が詰まって出ない)
サナタ「主どうしたのですか?
先程から様子がおかしいですが」
龍斗「え、えっとそろそろ帰るみたいだから行かない?」
龍斗は右手を差し出しながら言った
サナタ「分かりました。
では、行きましょう。」
サナタは右手に手を添え立ち上がった。
龍斗達がウェルの所に行くと頬が赤く腫れたレイとスッキリしたような感じのソルもいた。
龍斗(危なかった。
もし、あそこにいたらレイさんみたいになってたな)
龍斗はそう思いながら苦笑いしていると、ウェルが話し掛けてきた。
ウェル「龍斗君とサナタ君そろそろ帰るから魔法陣に乗って」
龍斗「ああ、今行く」
龍斗が行くと半径三メートル位の円が描かれていた。
龍斗達が乗ると、ウェル達は既に魔法陣に乗っていた。
ウェルは二人が乗ったのを確認すると、呪文を唱えた。
ウェル「『gate open』」
ウェルが唱えた瞬間魔法陣は輝きだし龍斗達は魔法陣と共に消えた。