一年の話
ぼくの言葉は海に沈んでいって、やがて森に溶けていく。雨が降っているので鳩たちはポーポー言っている。言ってる意味がわからない。雨音がうるさすぎて。どこへ行くの?図書館。
何をするの?雨の音を聞くの。もうすぐ冬が来るよ。知ってるよ。何になるの?クマになって冬眠するの。春まで一眠りさ。昼飯食った?まだだよ。じゃあ食いに行こう。
春が来ました。クマおじさんは冬眠から目覚めたようです。ちゃんと人間の姿に戻っています。どこへ行くの?おめえ、その質問ばっかりだな。
夏です。子どもたちは川でパシャパシャ遊んでいます。欲しい服があるのですが、どこにも売っていません。仕方ないね。花火を見て忘れます。でも今日のテレビは忘れないで。
秋です。一年経つのでこのお話も終わりです。枯れ葉を拾いに行きましょう。空に向かってタバコの煙を吐くと、なんかあの木、君みたいだね。そう?




