表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導兇犬録:闇黒新世界  作者: HasumiChouji
第一章:In My End Is My Beginning
7/20

(6)

 ネットカフェに泊まって、店のPCで連絡用のWEBサイトにアクセス。

 定期報告を上げるが、上からの指示は特に無し。

 今回の件には、色んな警察機構(カイシャ)の色んな部署が絡んでいるが、ITに詳しい奴は、ほぼ関わってね〜んじゃないのか? と云う状態。

 一応、連絡用のWEBサイトとの通信は暗号化されてるが、店の中にはガラが悪そうなのが結構居て、「探る」と相手に気付かれる可能性が有るんでやってないが、魔法使い・超能力者っぽい「気」の持ち主も若干名。

 妖怪(古代種族)系に関しては……正直判らない。妖怪(古代種族)系でも、変身能力を持ったり「気」の量そのものがデカくても、「気」「霊力」「魔力」を生まれつき使えない奴や、後天的に「気」「霊力」「魔力」を操る訓練をしてない奴も多く、そう云う奴を一般人と「気」などの俺達「魔法使い」が検知出来るモノで区別するのは難しい。

「やれやれ」

 ネットカフェのレジで安めのチューハイとツマミを買って、自分のブースに戻る途中に携帯電話(ブンコPhone)に着信音。

 番号は……知らないモノ。

「誰だ?」

『お……俺だ……』

「だから誰だ? 何かの詐欺でも、俺には大した金は無いぞ」

『横須賀さん……俺だ……。広域公安の土屋孝明だ』

「はぁ?」

 だが……口調に覚えが……。

「おい、あんた、名前はお互い偽名しか知らない筈だろ」

『あ……すまん……その……』

 クソ。公安は年々マヌケになっていってるが……こう云う点に関しては、未だに有能だ。

「それに、電話で所属と本名を言うんじゃねえ」

『すまん……こっちの居場所を送る。助けに来てくれ』

「何が起きてる?」

『いわゆる「親父狩り」だ。チンピラに追われてる』

 訳が判らん。何がどうなってんだ?

「判った。そっちに向う。『道具』は要るか?」

『連中が持ってのは……刃物とバットぐらいだが……うぎゃあ……⁉』

「どうした?」

『へ……変なモノが……』

「おい、どうなってる?」

 俺は電話をしながらネットカフェを出る。

 電話の向こうからは……意味不明なタワ言。

 どうすりゃいい?

 待て……変なモノ?

 魔法系か? それとも、変身能力者か?

 一か八かだ。

 人通りの無い路地に入り、「使い魔」達を呼び出す。

 この近辺で……それらしい「気」が有る場所を探らせ……。

 居た……。

 系統は不明だが……魑魅魍魎の類が集ってる場所が……。

 それも、「気」の具合からして、自然発生した魑魅魍魎ではなく、何者かに操られている。

 ついでに、かなり弱ってるが、覚えが有る「気」。

 魑魅魍魎どもの「姿」は……中国の大昔の奇書「山海経」あたりで見た覚えが有る妖怪の姿。

 もちろん……「気」「霊力」のパターンを俺の脳内で「翻訳」したものなので、本当の姿ではない。

 だが、その「姿」から判断するに、道教系の術者に使われている「使い魔」だろう。

 術者は……待て……近くに他に人の気配が複数。

 どうやら、公安崩れが言ってた「親父狩り」をやってるチンピラらしい。

 困ったモノだ。

 最近は、しょ〜もないチンピラの中にも異能力者が結構混っている。

 とは言え、大半は普通の人間だ。

 しかも、チンピラの中に混ってる術者は……仲間が同業に攻撃される場合を想定してないらしい。

 1人だけ「防護魔法」をかけてる奴と……そうじゃないのが4人。

 俺は、その4人に「使い魔」である「死霊」を取り憑かせる。

 魑魅魍魎どもは……正確には魑魅魍魎を操っている術者は……気配からするに、狼狽(うろた)えて何をすれば良いか判らないようだ。

 俺の「使い魔」どもは、チンピラ(多分)4人の生気を、たちまちの内に吸い付くす。

 そして……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ