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ヤスラギ委員長は死ぬほど忙しい  作者: スウェイル
第一章︎ ︎ ︎委員長、死す
25/49

金原澪玲

 ヤスラギが食堂に入ると、ここでも仕事が彼を待っていた。

 

「だーかーらー、小麦粉でもなんでも代用できるもので代用すればいいじゃない!」

 

「うるせぇなー、ある程度はやってるっての! 葛粉とかだと、火を通したときにどうしたって味とか食感が変になるんだよ」

 

 朝っぱらから、調理場で割烹着姿の金原澪玲(きんぱらみれい)蒔田希穏(まきたきおん)が揉めていた。


 たまたまその場に居合わせた面々に話を聞くと、喧嘩の原因は、どうやら“片栗粉”の使い方、らしい。


 僕がいまいちピンと来ていなかったのを察したようで、その背景についてもついでに説明してもらった。


 僕は以下の三点を理解する。

 

 その一。

 小麦粉や米粉、あまり質の良くない葛粉などの粉はこちらの世界でも比較的、手に入りやすい。


 その二。

 質の良い葛粉や片栗粉なんかは市場にもほとんど出回っていない。


 その三。

 たまたま拠点の近くで自生するカタクリの群生地を見つけなければ、そもそも片栗粉は料理に使うことさえ出来なかった。

 

 地味に貴重な存在である片栗粉。

 それを「いつも贅沢に使いすぎ」とキオンがミレイに怒られたのが、喧嘩の発端だったようだ。

 

 たしかに、キオン特製の『餡かけ麦めし炒飯(チャーハン)』などの料理を始め、彼の料理は男女問わず人気だ。


 ほかの人よりも消費量が多くなるのは仕方のないことだったのだが、それでも今朝は、いよいよミレイが我慢出来なかったらしい。

 

 無論、どちらの言い分も間違ってはいない。

 

 食堂に居合わせた面々とともに喧嘩の仲裁に入って、二人をなだめること十数分。

 

 なんとか落ち着かせることに成功し、ヤスラギはようやく朝ごはんにありつけたのだった。

 

 腕の魔術時計をチラチラと見ながら、せっかくの出来たて炒飯をかき込むと、ヤスラギはすぐに席を立つ。

 

 時刻はまもなく8時になる。

 セカンダリースキルを【飛翔】に換えて、研究所まで飛んで行こうかなと思った矢先。


「……しまった、リングを持ってくるの忘れた」


 こうして、研究所に着くのがまた少し遅くなるのだった……。

名前:金原澪玲

年齢:15(8月9日)

性別:女(眼鏡)

容姿:160cm、女子人気の高い美人

髪と肌:黒のロングヘアーを日替わりで結ぶ、色白

一人称:私

動物に例えると:シャム(猫)

イメージカラー:黒、ターコイズブルー

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(活動報告にあります)

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