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逆再生な桃太郎

作者: しいたけ

 突然桃太郎はお爺さんとお婆さんのお金を奪い取り、犬猿キジの三匹と共にムーンウォークで鬼ヶ島へと向かいました。


 鬼ヶ島では何故か鬼が皆倒れており、桃太郎が財宝を置き、鬼立ちを次々と復活させると、鬼ヶ島を去りました。


「桃太郎さん、御腰に付いていたきび団子、一つお返し致しますキー」


 サルが口から取り出したきび団子を、桃太郎に返しました。桃太郎がそれを受け取ると、サルは何処かへと去って行きました。


「桃太郎さん、御腰に付いていたきび団子、一つお返し致しますケン」


 キジが口からねっとりと取り出したきび団子を、桃太郎に返しました。桃太郎がそれを受け取ると、キジは何処かへと去って行きました。


「桃太郎さん、御腰に付いていたきび団子、一つお返し致しますワン」


 犬が口から取り出したきび団子を、桃太郎に返しました。桃太郎がそれを受け取ると、犬は何処かへと去って行きました。


 桃太郎はお爺さんとお婆さんの家へと帰ってきました。


 お婆さんにきび団子を返し、日本一と書かれたのぼりをお爺さんに返します。


 それからと言うもの、桃太郎は次第に小さくなり、やがては赤ん坊まで縮んでしまいました。


 すると、桃太郎は恥ずかしさのあまりか、大きな桃の中へと入ってしまい、お婆さんはその桃を閉じると、川へとムーンウォークで運んで行きました。


 川は何を血迷ったのか、それとも天変地異の前触れなのか、何故か逆流しており、お婆さんが桃を川へと戻すと、桃は、こらぶんど、こらぶんどと、川上に流れていきました。


 お婆さんが再びムーンウォークで家に戻ると、お爺さんもムーンウォークで芝刈りから家へと戻ります。


 それは昔々のお話しでした。有るところにお爺さんとお婆さんがおったのです──

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― 新着の感想 ―
[良い点] 発想が素晴らしいです。 そして、最後の『おったのです』がとてもよい言語センスだと思いました。 素晴らしい!
2020/09/09 21:06 退会済み
管理
[良い点] 凄く上手い!! むしろ神☆彡 [気になる点] (;'∀') 先生のあまり高評価されていない作品の方が好きだったりします。 駄目なのかな ( ˘ω˘)
[良い点] 本当に好きです(笑)大好き。
2020/07/30 22:15 退会済み
管理
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