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非日常世界
「おい・・・まじかよ」
窓の外側には街が広がっていた。日本というより、西洋の街っぽい。レンガ造りの建物が目立ていた。
馬が2頭で荷物を運んでいる。その馬の脚は4本。
信じられないことに1つの体から2つの頭が生えていた。それだけじゃない、どう見ても人間ではない生物があちらこちらで歩いている。あれは、本やゲームで出てくる「エルフ」というやつか?
詳細は良くわからないが、耳と鼻が長く、控えめの身長の「エルフ」らしき生物が外にいる。
今のところ人間の姿が見られないが、ここは何なんだ。俺は夢でも見ているのか?
きっとそうに違いない。ここは夢だ。いや、もしかすると「あの世」なのか。やっぱり、俺はあの時死んでしまったのか・・・
とにかく、ここを出た方が良さそうな気がした俺は脱出しようと、ドアノブに手を掛けた。
その時、ドアの向こう側で女性の悲鳴が聞こえたと同時にドアがいきなり開いた。
しかも、とんでもない力で。
頭を強くドアにぶつけて、視界に火花が散り、俺の意識は一瞬途切れた。