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ルーカスと吸血鬼

閉じ込められたとか、生きてここから出れる気がしない。

1匹の吸血鬼はどんどん俺たちに近づいてくる。


「ようこそ、吸血鬼屋敷に。新しい家族が増えて光栄だねぇ」


年は人間換算で40才くらいに見える。身なりは割としっかりしている男性だが、赤い目と牙を見るとやはり人ではないとすぐに分かる。


「メイザちゃん、あの吸血鬼はお父さんではないよね?」


念のために聞いておく。


「はい、違います」


違うからって俺が倒せるわけではないが、ひとまず安心する。


ルーカスは刀を構えて、吸血鬼に話しかけ始めた。


「一つ聞いて良いか?ここには何体の吸血鬼がいる?」


「ふふふ、ご想像にお任せするよ。ただこれだけは教えておこう。2桁はいっているよ」


すると、ルーカスは広角を上げた。


「十分だねっ!」


突然、ルーカスは吸血鬼に攻撃を仕掛けた。

だが、相手の動きが素早いせいで刀が空振りをする。


「くそっ、動きが早いな。だから吸血鬼は嫌いなんだよ」


「お前が遅いだけだぞ、人間」


「じゃあ、これはどうかな?」


ルーカスはジャケットの中から手裏剣型ナイフを取り出しすと、立て続けに投げ始めた。

まるで忍者のようだ。


吸血鬼は初めの数本は避けきれていたが、とうとう頰に傷がつき、更には腹部に何箇所か刺さった。グレーのコートに赤いシミが滲み出る。


「なるほどね、君の持っている武器は全て銀製か」


「当たり前だ」


「だが残念、傷はついてもほら、この通り」


信じられない。頰についたかすり傷はあっという間に元に戻り、腹に刺さったナイフを取り外すと数秒で傷口が修復した。

これじゃあ勝てない、、、


「はぁ、だから嫌いなんだよ」


ちょっとルーカスさん?はやくも諦めモードですか?俺たちにはあなたが頼りなんですよ!


諦めたかに見えたが、ルーカスはまた新しい武器を取り出した。今度はちょっと大きめの双剣だ。

刃先が細くて鋭く、双剣にしては長めである。

いったいいくつの武器をジャケット裏に隠し持ってるんだ?


「これでどうだ!」


ルーカスの動きがさっきよりも増して早い。

双剣を器用に使って次々に攻撃を仕掛ける。やはり最初の攻撃は交わされたが、何度も畳み掛けるように出される攻撃についていけず、肩に深く剣が刺さった。続いて腹部に深く差し込む。


「小僧、そんなことしても我々は死なんのだぞ」


「ふん、分かってるさ。でも刺さったままじゃ再生できないことは知ってるよ?」


ルーカスの考えが少し分かった。いや、でもそんなことしてたら武器が足りなくなってしまうのでは?

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