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炎の龍

「ヤバっ」


咄嗟に身を屈め、危機一髪で炎の尾を避けられた。あれが直撃していたら間違いなくアウトだ。

黒焦げにされて体は真っ二つに違いない。

だが、まだ炎の龍は暴れまくっている。くそ、どうにかして制御できないのか、、、


「鯨井さん、あの龍に指示を出してください!そうすれば従う筈です!!」


「えっ、指示を?と、と、止まれー」


すると、こちらをちらっと見た龍はびっくりするほど素直に動きを止めた。


「テメェ、俺の狩を邪魔しやがって、ただじゃ済ませねぇ」


吸血鬼の男は俺を睨むと、長い爪を剥き出しにしながら襲いかかってきた。俺を切り裂くつもりか!


「ヤバイ、、助けてくれ!」


すると、炎の龍が俺の前に炎の壁を作った。


「くそっ!火属性の魔術師かっ、面倒くさい力だ。ここは一旦退散してやるよ!」


そう言うと、吸血鬼は一瞬で目の前から姿を消した。


「お、おっ、終わった、、、」


放心状態で思考が止まる。


「大丈夫でしたか、お怪我はありませんか」


逆に心配されてしまった。


「な、なんとか、、メイザちゃんこそ怪我はない?」


思いっきり吸血鬼に首を掴まれ、落下もした少女の身の方がよっぽど心配である。


「はい、今のところ大丈夫みたいです。ありがとうございます」


「良かった、、」


「それより、鯨井さん。あの龍は早くしまった方が良さそうです」


おっと、不味い。放置したままだった!どうも蒸し暑いわけだ。


「もう消えていいぞ」


すると、火の粉をはらはらと舞いながらスーッと空気と一体化しながら消えていった。


「うわっ、マジで消えた。なんなんだあの龍は」


「その龍は鯨井さんの指示通りに動く使い魔みたいなものですから、指示を出せば必ず従うものです。」


随分と詳しいな、この子は。


「メイザちゃんはあの協会について詳しいの?能力についてとかよく知ってる感じ?」


「そうですねぇ、実は私は何度も協会によって助けられている身なので」


「そうなんだ。まあ、確かにこの世界じゃあいつ誰に命を狙われるか分からないもんね」


「はい、協会の人達には大変お世話になってます。それでは私の家はまだまだ遠いので先を進めましょう」


「そうだね、出発しようか」


あたりはすっかり暗くなってきている。こんな夜道を進んで行くなんて不安しかない。今のところあたりに人影は見当たらないが、夜と言ったら吸血鬼やアンデットが活発的に活動する時間帯ではないか!!

ノルマ開始早々に色々とフラグが立ち始めてるんですが。これは大丈夫なのか、俺。

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